2017年6月2日金曜日

「任那」から読み解く古代史 / 大平 裕



任那は、大陸の史書にも、半島の史書にも登場し、倭国が事実上支配していたこともはっきりと書かれているのですが、何故か日本の歴史学者の方々は「なかった」ことにしようと一生懸命です。
本書は任那の実在について詳細に検証されています。
大平氏の著書を読むのは2冊目なのですが、前著同様キチンとした物証に基づいた推論だと思います。

どこかの国の元大統領が「1000年の恨み」とかほざいていましたが、任那の実在と倭国の支配が確かなら、1000年の恨みを以て、日本(倭)国は半島の南半分を返却して貰うべきですね(笑

2017年5月31日水曜日

脳はいいかげんにできている: その場しのぎの進化が生んだ人間らしさ / David J. Linden



脳の構造は、進化の過程で元の脳の上に機能アップのモジュールを付け足した形になっており、行き当たりばったりで機能拡張して来ているのですね。
そのため色々と不都合なことも多いのですが、結果的にそのいい加減さが人間らしさを生み出していると。

しかしこのことを読んでいて、人間の作るものも同じだなと思いましたね。
古いものを完全にぶっ壊して、新しく作り直せることはほとんどなくて、殆どは今まで使っているものを温存したまま付け足し付け足しでやってます。
作り直した方が速いんだけどと思っても、何かあって動かなくなると怖いから、とか、今動いているものを止めるわけにはいかないから、という理由でそうなってしまうんですよね。
脳の設計を一からやり直した方が、より高機能なものが生み出せるのは分かっていても、それができるまでの間を脳なしで生物進化をするわけにもいかんからね。