2019年3月17日日曜日

運び屋

運び屋公式サイト

クリント・イーストウッド監督・主演作品で、恐らくはこれが最後の主演作になるのではないかと思い、観て参りました。
アクション俳優としてデビューしたクリントさんも、歳を経る毎に演技力が増していき、今回の役柄なども見事に演じられていました。
娘さんが、娘役で出演されております。
なんか、実際の親子関係も役柄と同じような感じだったんじゃないかと思わされてしまいますが…どうなんでしょうか?
終わりの方で、クリントさん演じる主人公が、娘に「金でなんでも買えたが、時間だけは買えなかった」と、家族のために時間を取れなかったことを悔いて侘びるシーンがありますが、クリントさんの実生活でも同じようなことがあったんじゃないかという気がします。

事業に失敗した老人が、麻薬の運び屋に足を染めてしまったという、実際にあった事件を元に制作されたそうですが、米国の資本主義・自由主義の陰の部分を露わにした作品でもあります。
まあ滅多にあることではないから、話題にもなり、メキシカン・ギャングも主人公を重宝したんでしょうけどね。
近い将来、日本もお金に困った老人が、悪の道に足を踏み込むことが出て来る可能性は高いですよね。
それはともかく、運び屋を逮捕して裁判にかけるシーンは出て来たけど、その運び屋を雇った連中と組織を挙げるシーンがなかったんですが、そのまま組織は残って別の運び屋を探して商売を続けているんでしょうかね?
だとしたら、麻薬取締官が実績を揚げるために、捕まえやすい老人を犠牲にしただけってことになりますが。
でなかったら、「バリー・シール」みたいに、政府組織に利用されて捨てられたのと同じようなことなんじゃないかな?

人を楽にしてくれる国・日本~韓国人による日韓比較論 / シンシアリー



日本に移住してまもなく著述上梓された単行本を、新書版として加筆修正して発刊されたものです。
日本人が周りに気を遣いながら生きていて、それによって日本の世の中は住みやすくなっている、というようなことを韓国での現状と比較して論述されています。
日本が世界でも最も治安がよく安全であると言われていますが、段々そうでもなくなって来てはいるのも確か。
それでも、まだまだ隣国諸国に比べると、安心して楽に住めるのでしょうね。
日本だけしか知らないと実感がなかなかできないですが。
その日本の幸せをぶち壊そうとしている霞ヶ関のお役人さん達に、一度家族で韓国や中華人民共和国に移住させてみるといいのかも知れないですね。

2019年3月11日月曜日

【メンテナンス日記】12ヶ月点検

買い換えて1年が経ちました。といっても、納車は4月だったから、実際には11ヶ月なのですが、登録手続きの関係で3月に12ヶ月点検なのです。
1,300kmちょっとしか走ってないので、今回もタイヤの空気圧が減っていた以外は問題なし。
でも相変わらずATの変速ショックが気になります。
マツダ内製のATですが、エンジンとの協調制御がイマイチなんですかねぇ。
テストコースではいいのでしょうけど、街中の実走行でのテストは日本ではできないから、ある意味仕方がないといえば仕方がないのですが。
これ以外は、前に乗っていたE36 tiよりも、同等以上になっていていいんですが。

2019年3月3日日曜日

縄文時代の歴史 / 山田 康弘



縄文時代の研究成果の最新情報をサーベイした一書です。
縄文時代といっても、おおよそ1万6千年の長きに渡っているので、一括して語ることはできません。
また東日本や西日本でも、縄文文化の内容や普及具合はかなり違いますし。

縄文時代に農作が行われていたのかどうかも分かっていないようです。
栽培種の種の痕跡は発掘されていても、農地(畑や水田)跡が発掘されていないから、というのが理由だそうですが…焼畑農法だと畑の痕跡を発掘して識別するのは困難ですからねぇ。

まあ何にしても、縄文時代については、まだまだ判らないことだらけということですわ。

アリータ:バトル・エンジェル

アリータ:バトル・エンジェル公式サイト

ジェニファー・コネリーさん、久しぶりのスクリーンに登場(だよね?)ですが、相変わらずお美しゅうございます。

人気コミック「銃夢」を元にハリウッド映画化。
攻殻機動隊も結構メッチャクチャにされていましたが、今回はどうか?と思って観てきました。
とはいえ、実は「銃夢」はちゃんと読んだことはないんですけどね(爆)
でも攻殻機動隊よりは、キャラクタ設定とかはましかな?という気はしましたが…五十歩百歩か…。

終わり方からすると、今回の収益がよかった続きも製作できるようにしているみたいです。
でもどうかなぁ…日本のコミックとかアニメをハリウッドで映画化したのは、毎回転けてるからなぁ…。
まあ、今回のは原作を知らない人なら、楽しめると思います。

2019年2月25日月曜日

睡眠の科学・改訂新版 なぜ眠るのか なぜ目覚めるのか / 櫻井 武



人は、というか、動物は何故に眠る必要があるのか?
未だに誰も答えを出せていない、生命の仕組みです。
一応、脳の活動によって老廃物のようなものが脳に溜まって、それを排除するために睡眠が必要になる、ということらしいのですが、それでも説明が付かない現象もあるそうです。
脳が活発に活動するREM睡眠などは、この説明では全然説明になってないですし。

因みにREM睡眠の時は、身体の運動機能が停止されるのですが、その時に対応調節機能も停止されるそうです。
雪山で遭難した時に「眠ったら死ぬぞ!」というのは、体温調整できなくて身体が冷えてしまうからなのですね。
ずっと納得できなかったのですが、やっと理由が分かりました。
なので、真夏に暑いからといって、裸で寝ていると夏風邪をひく理由も、これで納得できました。

2019年2月21日木曜日

信長になれなかった男たち (戦国武将外伝) / 安部 龍太郎



ちょっと前に、信長はなぜ葬られたのか 世界史の中の本能寺の変 (幻冬舎新書)を読んだところですが、早くも続巻を刊行されました。
本書も小説ではなくエッセイになっています。

戦国武将について色々と書かれているのですが、通説では当時の領地争いは農地(米)を如何に多く分捕るかが目的だったように言われていますが、実は物流(特に海運)の拠点を押さえることが目的だったと書かれています。
実際、室町時代の日本の商業と流通は、世界でもトップクラスの洗練されたものだったのですが、あまり言われないんですよね。
どうも共産主義者のプロバガンダのせいか、古代から士農工商という身分制度がずっとあったように錯覚されているみたいですが、士農工商は江戸時代以降ですし、その江戸時代も実はあまり身分制度は厳密ではなかったと言われています。(裕福な農家が、貧乏な武士から士分の株を買って武家になるという例も結構あったらしい)
海運という視線で当時の日本を見ると、海外(朝鮮、宋だけでなく、葡萄牙や西班牙も含めて)との貿易が活発に行われていたことが分かります。
どうも江戸時代の鎖国というイメージがあるせいか、その直前の室町から安土桃山時代の海外貿易については軽視されているように思います。

それはさておき、書かれている内容に、ちょとこちょこと通説と私が思っていたものと異なることがあるのですよね。
読んでいて、歴史を専門にされる教授方の唱える通説の方が、やっぱり変だよなと感じるんですよね。
例えば、信長が桶狭間で今川義元を打ち破った時の混乱に乗じて、まだ今川家の人質同然だった徳川家康(当時は松平ですが)が今川家から岡崎城を取り戻した、というのが通説(で、大河ドラマでもそう描かれていたの)です。
が、この本では、それよりも5年前に家康は岡崎城の城主として戻っていた、とあります。
戦に参加するのには兵が必要で、今川家の人質或いは客分だと自前の兵は揃えられないわけで、今川家から借りた兵だと岡崎城を取り戻すのは不可能ですね。
そう考えると、戦に参加するための兵を揃えるために岡崎城に戻されていて、桶狭間の戦に武将として参加できたという方が自然です。
この辺りも、(今も大切に残されている数多くの)当時の武将達の手紙とか書状を丹念に調べれば、確かなことが分かるはずですが、意外とそういう調査を学者先生方は行わずに、読みやすい二次三次の資料ばかりでご高説を述べられたりしているんでしょうかね?
ちなみに、安部氏は書状などの一次資料を丹念に読んで調べられているとのこと。