2016年7月28日木曜日
よみがえる神武天皇 / 牧村 健志
この方も春秋二倍暦説を取られていて、記紀の元になった「帝紀」が二倍暦で「旧辞」が暦年の記載になっているという説を取られています。
それに基づいた修正暦は、長浜氏の修正暦よりも根拠が明確で、尚且つ考古学や半島資料などとの整合性もよく取れていて、納得の行くものになっていると思います。
灌漑のために掘り起こした土砂を集めたのが古墳である、という説は初めてですが、非常に納得の行くものです。
ピラミッドもそうなのですが、王の墓を作るためだけに人々が労力を使うか?ということは、快適な部屋の中で書物のみを頼りに推測する人達には思いも寄らないのでしょうね。
特に戦後の日本の学者さん達は皆さん共産党に被れて、搾取階級が労働者階級を強制的に働かせるものだという思い込みのみで説を立てていますから。
いずれにしても、本書で語られている数々の説は、理があり、各種資料や遺跡などの研究結果などとも整合性がよく取れているものが多く、納得できるものが多いです。
一部、ちょっとこれはどうかなというのもなくはないですが、そういう点はご本人も自説に完全に納得されているようではなく、まだまだ調査が必要的な書き方になっており、まだ自説は発展途上であることを明確にされているので、こういう点でもこの方の論は信じられる感じになります。
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