2019年11月27日水曜日

血路の報復 傭兵代理店・改 / 渡辺裕之



「改」になっての2作目で、傭兵の召還 傭兵代理店・改 (祥伝社文庫)の続編になります。
こういうのを読むと、日本が如何に平和かというのがよく分かるし、一般の日本人が如何に平和ボケして隙だらけかというのも分かりますね。
スパイ天国になるわけだ。

2019年11月25日月曜日

QED ~flumen~ 月夜見 / 高田 崇史



天照大神と素戔嗚尊が生まれたときに、月読命も同時に誕生されているのですが、月読命はその後さっぱり古事記には登場しません。
「夜の食す国」を任されたということですが、「夜の食す国」は黄泉の国のことと、一般には解釈されています。
伊弉諾尊が命辛々逃げてきた黄泉の国の支配を、どうやったらできるんだろうか?という疑問が、私の頭の中に湧いて来ているのですが、本作では黄泉の国の解釈で話を進めてします。
生まれてすぐに黄泉の国へ送られたというのなら、「生まれてすぐに間引かれた赤子」ということを私は連想してしまうのですが、本作ではまた別の解釈をされています。
高田氏の説も、それなりに納得の行く説明ではあります。

本書のもう一つのテーマとして、秦氏が出て来ます。
秦氏が朝廷に散々食い物にされて、財産を奪われていく様を描いているのですが、それだけの財力を持っているのなら、朝廷に対抗して自分達が支配者になれたんじゃね?と思うのですが、何故か秦氏は全く抵抗することなく素直に従っています。
それが何故なのかは、本書では解き明かされていませんが。