2016年10月28日金曜日
日本語の謎を解く: 最新言語学Q&A / 橋本 陽介
日本語の様々な謎について、言語学的にしっかりとした内容で、しかし素人にも分かりやすい形で説明してくれています。
へーそうなんだ、ということが多く、読んでいてためになりました。
日本語の文法が独特とよく言われますが、実際にはそんなことはないそうです。
日本語はSOV形式で動詞が末尾に来ますが、英語や中国語はSVO形式で主語の直後に動詞が来ます。
日本語のような形式はあまりないように、中高生の英語の授業だと教わった記憶があるのですが、実際にはそんなことはなく、SOV形式の言語はかなり多くて、数だけならSOV形式の方が多いそうです。
また欧州圏の言語でも、必ずしもSOV形式とは限らない(SOV形式が基本でも、SVO形式が使われることがある言語も多い)そうです。
#英語は現代ではSOV形式だけど、古代ではSVO形式で、ローマ帝国や仏蘭西に支配された影響で、SVO形式になったらしいし。
2016年10月23日日曜日
飛鳥むかしむかし 国づくり編 / 奈良文化財研究所
「国づくり編」とありますが、これの前書として飛鳥むかしむかし 飛鳥誕生編 (朝日選書)
気が付かずに本書を購入し、読み終わってから判明したのですが、本書の裏表紙内側の新書案内にも「飛鳥編」は載ってないし、帯と後書きに極サラッと書かれているだけで、店頭で見掛けただけでは分かりませんよ、これは。
それはさておき、内容はなかなか興味深く、面白く読めました。
飛鳥時代は、「倭」国が「日本」国に変わる頃ですが、この頃の日本の政治システムや工業生産力についての最新研究成果が述べられており、「教科書を書き換える」ような発見がここ最近の発掘で相次いでいるそうです。
遺跡と言っても、飛鳥時代から今日まで、遺跡の場所で人々が生活をしており、藤原京跡地などは廃京後さほど時間を経たずに農地にされたそうで、痕跡がなかなか見つけられない状況のようです。
「明日香村は全村が遺跡ですから」とは地元の方の弁だそうですが、それだけ長い歴史を積み重ねて来たということでもありますね。
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