2017年8月16日水曜日

倉山満が読み解く 足利の時代─力と陰謀がすべての室町の人々 / 倉山満



倉山満が読み解く 太平記の時代―最強の日本人論・逞しい室町の人々の続編です。
足利幕府の黎明期から三代将軍の義満の死去までを解説しています。
初代書軍となった尊氏は、弟の直義と非常に仲がよかったはずなのに、何故殺し合うまでになったか?という疑問が、これを読んで納得できました。
それにしても尊氏のカリスマ性の強さは半端ないですね。
将軍という地位に着くには、人が好すぎたために、混乱を招いたみたいですが。
その点、三代将軍の義満の豪腕振りは恐ろしいくらいで、幼少の内に暗殺されなかったのが不思議な位ですが、最後は暗殺された疑いが濃厚ですね。
いずれにしても、この室町幕府初期のゴタゴタが、将軍の権威を失落させ、先の戦い(by京都人)と戦国時代の混乱を招いたわけですが。
敵味方が頻繁に入れ替わり、何がなんだか分からん時代なので、解説する方も大変だったと思います。
日本にこんな時代があったことが、不思議なのですが、世界的にはこれくらいの敵味方が頻繁に入れ替わり、常に周りを疑いの目で見ていないと、あっという間に寝首を掻かれるのは普通なんですよね。

2017年8月15日火曜日

マミー

マミー公式ページ

トム・クルーズ主演ということで観に行きました。
タイトルと予告編の雰囲気から、てっきりハムナプトラシリーズの続編かと思っていましたが、その続編にトム・クルーズというのが違和感あったのですが、やっぱり続編ではなく、昔々のミイラ復活する映画のリメイクだそうです。
ちょっと内容的に詰め込みすぎで、説明不足感が強いのですが、トム・クルーズの演技力でカバーというところでしょうか。
ユニバーサル映画のクラシック・モンスター・シリーズのリメイクを行う、ダーク・ユニバースというブランドを立ち上げ、これからドンドンとリメイク作品を製作するそうです。
その時には、神となったトム・クルーズも登場するのかな?

スパイダーマン ホームカミング

スパイダーマン ホームカミング公式ページ

再々登場のスパイダーマンですが、キャプテン・アメリカでアヴェンジャーズの手助けに登場しましたが、その後のスパイダーマンの成長を描いたのが本作です。
アイアンマンがスパイダーマンのサポート役というか教育係というか、そんな感じで登場します。
キャプテン・アメリカもちょこっと登場しています。
これを観ておかないと、今後のアヴェンジャーズ・シリーズが理解できなくなると思いますので、アヴェンジャーズが好きな方には必見です。

2017年8月14日月曜日

ストラディヴァリとグァルネリ ヴァイオリン千年の夢 / 中野 雄



日本ではヴァイオリンといえばストラディヴァリウスと謂われますが、グァルネリの方はあまり有名ではないんですよね。
ブランド物だと中身はともかくお値段とか有名人が使用しているとかで、マスコミが報道すると一般人もそれに感化されてそればっかりになると。
本書で専門家を集めて、値段の高いのから安いのまで集めて、ブラインドで聞き比べをしても、誰も当てることができなかった実例が紹介されています。
しかし、実際にストラディヴァリのヴァイオリンを使用されている、世界でもトップクラスのヴァイオリニストによると、弾きこなすのに何年もかかるとか。
パッと持って弾いただけだと、一流の弾き手でもその真価を発揮できないのがストラディヴァリなんだとか。
逆にグァルネリの方は、直ぐにいい音が出せる弾きやすさがあるそうで。
そんなのだから、ストラディヴァリを再現したヴァイオリンができても、同じような音がすぐに出せるわけではないんでしょうね。
17世紀から18世紀の、ほんの100年足らずの間に、伊太利亜北部のクレモナという地域の限られた職人だけが作り得た、至高の木の箱。
その秘密は未だに解明されないまま。
その木の箱についての蘊蓄は、音楽が好きな物なら知っておいて損はない話ばかりです。