さて、Schnitzerの2回目です。好きなチューナーだと1回くらいでは終われません(笑)
Schnitzerの現社長のヘルベルト氏の写真とインタビューを雑誌で見たことがあるんですが、この人の顔は好きです。といっても特にハンサムって訳じゃないですよ。如何にもドイツの田舎の真面目で実直な人のいいオジサンという顔なんです。インタビューもそうでしたが、写真を見たときに「ああ、この人が作っているからか」とSchnitzerの製品が、玄人好みの地味だが信頼の置けそうな雰囲気を持つ理由が判った気がしました。
正直過ぎて商売が下手そうな感じの人で、前にも書きましたが、事実下手ですからね(笑)。根からの技術屋で、販売のために世界中を飛び回っているより、ガレージやサーキットのピットで油まみれになる方が好きなんじゃないですかねぇ?本当にそういう感じの人です。
だからACと提携する前のSchnitzerの製品ってほんと地味でしたよ。中身で勝負!という感じの方が強かったです。
エンジンチューンに関しても信頼性を第一にしていたようです。六気筒エンジンというのは、3次の捻り共振という現象が、どのエンジンでも約6,500〜7,000rpm付近で生じます。これを避けるため、BMWでは6気筒のレブリミットは6,500rpmに設定されています。これをALPINAは6,800rpmまで上げ、Schnitzerは6,300rpmまで下げていました。普通の人ならノーマルよりレブリミットが低いなんて、技術がないんだって思うでしょうね。それでも敢えて下げているところが、Schnitzerの実直なところを表しているような気がします。特にドイツは速度無制限のアウトバーンの国ですから、日本とは異なり、こういうチューニングカーに乗る人は、レブリミットが常用域なんです。レブリミットにタコメーターの針を止めたまま、数時間走る。そういう走りを毎日ごく普通に行っているんです。それを考えると、パワーを上げて、レブまで上げるのが正しいとは思えません。
私はこういうSchnitzerの真面目さが好きです。
2000年6月3日土曜日
2000年6月1日木曜日
【BMW雑記帳】SCHNITZER
今日は私の大好きなSchnitzerです。SchnitzerというとAC Schnitzerを思い浮かべる方も多いでしょうが、この2つは別物です。詳しくはまたAC Schnitzer篇で書きますが、今日はレース活動をしていて、一般的にチームSchnitzerと呼ばれている方のチューナーについて書きます。
Schnitzerは元々南ドイツの片田舎のカーディーラーが元になっています。そこが02の頃からBMWの販売を始め、そこの長男のヨーゼフが趣味でBMWを使ってレースを始めます。自身でチューニングしてドライブするわけです。その頃のレースはそれが当り前で、昨日書きましたALPINAもそうだったんですね。で、ヨーゼフはドライビングの腕もよかったため、連戦連勝を重ねるのですが、そうなると運転の腕ではなく車のチューニングがうまいからだろうと、レース仲間からチューニングの依頼が舞い込むようになります。兄弟を巻き込んで、ヨーゼフはレーシングチューンも、商売として行うようになります。
そして、自身のレース活動も発展して行き、一時期はF2にまで出るようになりました。このときなどは、BMWの市販車の4気筒エンジンのブロックに独自開発のDOHC24Vのヘッドを換装していたくらいですから、その技術の高さは並大抵のものではありません。このエンジンはBMWの子会社でレース活動をしていた、M Sport社(現在はM社)に納入され、BMWがF2に出場するきっかけになりました。またこの頃トヨタからの依頼で、セリカベースのターボレースカーを製作しており、ターボチューンに関しても定評があります。
ところが、レース中の事故でヨーゼフは亡くなり、一時期Schnitzerは活動停止を余儀なくされます。が、弟のヘルベルトが兄の意思を継ぎ、レース活動を再開します。M社にも技術を認められ、DTM、ETCのレースカーは開発からレース運営まで、完全に任されるようになりました。
再開した頃、世の中ではALPINAのコンプリートカーが話題になっていました。Schnitzerも、レースチューンを受けている顧客からの依頼を受けて、ストリートチューンを始めます。ALPINAと違い、Schnitzerはパーツ販売も行い、細かな依頼に答えていたので、それなりに話題になりました。また、ビルシュタインと共同開発したサスペンションキットなどは、ビルシュタインもSchnitzerとほぼ同じ設定を採用するなど、技術的にも非常に高いレベルにありました。
評判はよかったのですが、南ドイツの片田舎という地理的ハンデに加え、ヘルベルトが根っからの技術屋で商売が下手なため、販路をうまく築くことができませんでした。その頃、ドイツでも有数のBMWディーラーであったコールが、新たなチューニングブランド確立しようとしていたのです。コールはSchnitzerに目を付け、エンジン関係の開発とSchnitzerのブランド使用の提携を行います。こうしてできたのがAC Schnitzerです。そしてSchnitzerはレース活動に専念することになったのです。
レースに専念することになったSchnitzerは、ツーリングカーレースだけではなく、BMWの四輪のレース活動全般に関わることになり、ル・マンに出場した車もエンジンはSchnitzerがチューニングを行っていましたし、優勝したのはBMWワークスではなく、Schnitzerのチームだったのです。 (ワークスはリタイア。とはいえこちらもエンジンはScnitzerですけど) F1のエンジンチューンとメンテナンスもSchnitzerが担当しています。
Schnitzerは元々南ドイツの片田舎のカーディーラーが元になっています。そこが02の頃からBMWの販売を始め、そこの長男のヨーゼフが趣味でBMWを使ってレースを始めます。自身でチューニングしてドライブするわけです。その頃のレースはそれが当り前で、昨日書きましたALPINAもそうだったんですね。で、ヨーゼフはドライビングの腕もよかったため、連戦連勝を重ねるのですが、そうなると運転の腕ではなく車のチューニングがうまいからだろうと、レース仲間からチューニングの依頼が舞い込むようになります。兄弟を巻き込んで、ヨーゼフはレーシングチューンも、商売として行うようになります。
そして、自身のレース活動も発展して行き、一時期はF2にまで出るようになりました。このときなどは、BMWの市販車の4気筒エンジンのブロックに独自開発のDOHC24Vのヘッドを換装していたくらいですから、その技術の高さは並大抵のものではありません。このエンジンはBMWの子会社でレース活動をしていた、M Sport社(現在はM社)に納入され、BMWがF2に出場するきっかけになりました。またこの頃トヨタからの依頼で、セリカベースのターボレースカーを製作しており、ターボチューンに関しても定評があります。
ところが、レース中の事故でヨーゼフは亡くなり、一時期Schnitzerは活動停止を余儀なくされます。が、弟のヘルベルトが兄の意思を継ぎ、レース活動を再開します。M社にも技術を認められ、DTM、ETCのレースカーは開発からレース運営まで、完全に任されるようになりました。
再開した頃、世の中ではALPINAのコンプリートカーが話題になっていました。Schnitzerも、レースチューンを受けている顧客からの依頼を受けて、ストリートチューンを始めます。ALPINAと違い、Schnitzerはパーツ販売も行い、細かな依頼に答えていたので、それなりに話題になりました。また、ビルシュタインと共同開発したサスペンションキットなどは、ビルシュタインもSchnitzerとほぼ同じ設定を採用するなど、技術的にも非常に高いレベルにありました。
評判はよかったのですが、南ドイツの片田舎という地理的ハンデに加え、ヘルベルトが根っからの技術屋で商売が下手なため、販路をうまく築くことができませんでした。その頃、ドイツでも有数のBMWディーラーであったコールが、新たなチューニングブランド確立しようとしていたのです。コールはSchnitzerに目を付け、エンジン関係の開発とSchnitzerのブランド使用の提携を行います。こうしてできたのがAC Schnitzerです。そしてSchnitzerはレース活動に専念することになったのです。
レースに専念することになったSchnitzerは、ツーリングカーレースだけではなく、BMWの四輪のレース活動全般に関わることになり、ル・マンに出場した車もエンジンはSchnitzerがチューニングを行っていましたし、優勝したのはBMWワークスではなく、Schnitzerのチームだったのです。 (ワークスはリタイア。とはいえこちらもエンジンはScnitzerですけど) F1のエンジンチューンとメンテナンスもSchnitzerが担当しています。
2000年5月30日火曜日
【BMW雑記帳】ALPINA
BMWの公認チューナーといえば、世間ではまず第一にALPINAが来ますね。でも私は、ALPINAは大嫌いなんです(苦笑)。それが証拠にリンクページにALPINAないでしょ?(笑)
何故嫌いかといいますと、社長のボーヘンジーペンという人の顔が嫌いなんです。いや別に変な顔って訳じゃないです。技術者の顔じゃなくて商売人の顔だから嫌なんです。顔だけじゃなくてALPINAって如何にも商売でやってます、という匂いがプンプンするんですね。チューニングで金儲けをしてるような感じが嫌なんです。
車は確かに高性能で品質も高いようです。乗ったことはないから知らないですけどね。なんでもダンパー1本1本の減衰率を測って左右揃えてから装着するとか、納品されたホイールも真円率やブレを測っているとか、品質の高さに関わる伝説は色々と聞きます。他のチューナーではそこまでやってないそうですからね。
ただ他のBMWチューナーのほとんどがレースを中心に活動しているのに対して、ALPINAはほとんどレースをしていません。ボーヘンジーペンがALPINAを始めるときに、1年間だけレースに出場し優賞すると「名前は充分売った」と言ってそれ以降ピタリとレース活動を辞めてしまっています。その後レースに参加したのは、子息がレースをやりたいというのでALPINAの名前で出場させていたことがあるくらいです。そのときはたいした成績を残せなかったようですが。
宣伝のために出場していたときも、Schnitzerが一時期活動停止していたときで、鬼のいぬ間にという感じで、抜群のタイミングで出てきています。まあその辺の事情があっても、出場していきなり優賞をかっさらえるのだから、技術的な凄さは間違いないとは思いますが...。
まあなんにしても、如何にも商売という感じが強くて....。日本に唯一ALPINAとSchneitzerで修行した方が「1にSchnitzer、2にGSで、3がALPINA」とおっしゃっていたことがあって、私はSchnitzerが好きなんです。
何故嫌いかといいますと、社長のボーヘンジーペンという人の顔が嫌いなんです。いや別に変な顔って訳じゃないです。技術者の顔じゃなくて商売人の顔だから嫌なんです。顔だけじゃなくてALPINAって如何にも商売でやってます、という匂いがプンプンするんですね。チューニングで金儲けをしてるような感じが嫌なんです。
車は確かに高性能で品質も高いようです。乗ったことはないから知らないですけどね。なんでもダンパー1本1本の減衰率を測って左右揃えてから装着するとか、納品されたホイールも真円率やブレを測っているとか、品質の高さに関わる伝説は色々と聞きます。他のチューナーではそこまでやってないそうですからね。
ただ他のBMWチューナーのほとんどがレースを中心に活動しているのに対して、ALPINAはほとんどレースをしていません。ボーヘンジーペンがALPINAを始めるときに、1年間だけレースに出場し優賞すると「名前は充分売った」と言ってそれ以降ピタリとレース活動を辞めてしまっています。その後レースに参加したのは、子息がレースをやりたいというのでALPINAの名前で出場させていたことがあるくらいです。そのときはたいした成績を残せなかったようですが。
宣伝のために出場していたときも、Schnitzerが一時期活動停止していたときで、鬼のいぬ間にという感じで、抜群のタイミングで出てきています。まあその辺の事情があっても、出場していきなり優賞をかっさらえるのだから、技術的な凄さは間違いないとは思いますが...。
まあなんにしても、如何にも商売という感じが強くて....。日本に唯一ALPINAとSchneitzerで修行した方が「1にSchnitzer、2にGSで、3がALPINA」とおっしゃっていたことがあって、私はSchnitzerが好きなんです。
【BMW雑記帳】公認チューナー
車の安全性についてはまだまだ語りたいのですが、あまり面白味のない話が続いてもなんなので、今日からしばらくはBMWのチューナーについて話したいと思います。
公認チューナーと言えば、BMWならAPLINA、BENZならAMG、PorscheならRufなどがありますね。BENZが基本的にチューナーは認めず、目の上のタンコブだったAMGは子会社にしてしまって、完全に支配下に置いているのとは異なり、BMWはチューナーと協力体制を取っており、むしろチューニングを奨励しているような感じがあります。
例えば、正規ディーラーで各チューナーのパーツの取り付けやコンプリートカーの販売などをしている点ですね。日本だとコンプリートはALPINAだけですが、欧州ではAC Schnitzer、Hartgeなどもディーラーで購入可能で、メンテナンスも受けられます。
パーツの取り付けも、日本ではディーラーによりますが、チューナーブランドのパーツを取り寄せて取り付けてくれます。
またレース活動では、子会社のM社が担当していますが、実際のレース運営やメンテナンスはチューナーに任せています。例えばF2は元々Schnitzerがの開発を行ったDOHCヘッドをM社が仕上げたものです。更にそのメンテナンスはスイスのハイニ・マーダーとオーストリアのハイデッカーが担当していて、最終期にはエンジンの開発もマーダーが行っていました。ターボ時代のF1は、GSというチューナーがレース運営、エンジン開発、メンテナンスを行っていました。DTM、ETCはSchnitzerがマシン開発、レース運営を完全に任されていますし、今のF1のエンジンメンテナンスもSchnitzerが行っています。
このようにBMWはチューナーをうまく活用し、レース活動やハイパフォーマンスカーに対する顧客への対応をチューナーに任せるわけです。
公認チューナーと言えば、BMWならAPLINA、BENZならAMG、PorscheならRufなどがありますね。BENZが基本的にチューナーは認めず、目の上のタンコブだったAMGは子会社にしてしまって、完全に支配下に置いているのとは異なり、BMWはチューナーと協力体制を取っており、むしろチューニングを奨励しているような感じがあります。
例えば、正規ディーラーで各チューナーのパーツの取り付けやコンプリートカーの販売などをしている点ですね。日本だとコンプリートはALPINAだけですが、欧州ではAC Schnitzer、Hartgeなどもディーラーで購入可能で、メンテナンスも受けられます。
パーツの取り付けも、日本ではディーラーによりますが、チューナーブランドのパーツを取り寄せて取り付けてくれます。
またレース活動では、子会社のM社が担当していますが、実際のレース運営やメンテナンスはチューナーに任せています。例えばF2は元々Schnitzerがの開発を行ったDOHCヘッドをM社が仕上げたものです。更にそのメンテナンスはスイスのハイニ・マーダーとオーストリアのハイデッカーが担当していて、最終期にはエンジンの開発もマーダーが行っていました。ターボ時代のF1は、GSというチューナーがレース運営、エンジン開発、メンテナンスを行っていました。DTM、ETCはSchnitzerがマシン開発、レース運営を完全に任されていますし、今のF1のエンジンメンテナンスもSchnitzerが行っています。
このようにBMWはチューナーをうまく活用し、レース活動やハイパフォーマンスカーに対する顧客への対応をチューナーに任せるわけです。
2000年5月29日月曜日
【BMW雑記帳】衝突安全性
一昨日辺りからカウンターの上がり方が増えて来たようで、カーセンサーに紹介されたかいはあったようですね。一番最初に「感想をメールして下さい」と書いたんですが、まだ1件も来ないところを見ると、あまりこのコラムは読んでも面白くないんでしょうか?まあカーセンサーを読んでここへ来られた方は、恐らく国産車にお乗りの方だろうと思いますから、これだけ国産車のことをケチつけられたら面白くないでしょうね。でも更に続きます(笑)
かれこれ15年くらい前になるのですが、衝突安全性についてBENZが盛んに広告を行ったりしたため、日本でもかなり話題になりました。BENZが年間1000台の車を衝突試験で壊している、というのを受けて、当時のトヨタの社長が「うちだって年に1000台壊している」とおっしゃって、トヨタの安全に対する取り組みを強調されてましたが、これを聞いて私はトヨタをますます買う気がなくなりましたよ(苦笑)。だってBENZとトヨタでは、一体どれくらい車種の数が違います?1年間に新たに発売になる車種はどれくらい違います?単純に考えても10倍は差がありますよね?ということは、BENZが年間1000台なら、トヨタは1万台壊していて、同等の衝突試験を行っていると言えるのではないでしょうか?
BMWもBENZと車種当り同等以上の台数を、衝突安全試験で壊しています。国産車は、安全性よりコスト重視のようで台数は少ないようですね。まあテストの内容がしっかりしていれば、台数が少ないから即安全性が劣っている、とは言えないですが....。
かれこれ15年くらい前になるのですが、衝突安全性についてBENZが盛んに広告を行ったりしたため、日本でもかなり話題になりました。BENZが年間1000台の車を衝突試験で壊している、というのを受けて、当時のトヨタの社長が「うちだって年に1000台壊している」とおっしゃって、トヨタの安全に対する取り組みを強調されてましたが、これを聞いて私はトヨタをますます買う気がなくなりましたよ(苦笑)。だってBENZとトヨタでは、一体どれくらい車種の数が違います?1年間に新たに発売になる車種はどれくらい違います?単純に考えても10倍は差がありますよね?ということは、BENZが年間1000台なら、トヨタは1万台壊していて、同等の衝突試験を行っていると言えるのではないでしょうか?
BMWもBENZと車種当り同等以上の台数を、衝突安全試験で壊しています。国産車は、安全性よりコスト重視のようで台数は少ないようですね。まあテストの内容がしっかりしていれば、台数が少ないから即安全性が劣っている、とは言えないですが....。
2000年5月28日日曜日
【BMW雑記帳】サイドインパクトビーム
25日に書きましたNHKの放送なんですが、その放送以来、日本ではドアにサイドインパクトビームという棒が入っていないと安全ではない、というような風潮になりました。そのため日本のメーカーはこぞって入れるようになったんですよね。でもBMWやBENZは、日本や欧州向けには入れていません。米国仕様については、入れないと米国で販売できないので入ってますけどね。さて何故でしょう?
実は前後方向の衝突時には却って危険だからです。
ドアの中に棒を入れれば、確かに横からの追突には強くなるようです。でもこれを追加するのと同じコストを掛けるならば、ドアのプレスを工夫した方が、棒を入れるより強度を上げることができるんです。更に、前後方向での衝突時には、この棒が折れ曲がり室内に突き出して、乗員の脇腹を傷つけることがあるのです。実際に米国ではそういう事故が続いて、棒を入れさせる法規を改正しようという動きが、放送当時あったんですね。その後結局どうなったかは情報が入って来ていないので知らないのですが。
で、米国では衝突事故の内、約半数が横からので残りの半数が前後方向です。これに対して、日欧では前後方向が9割以上を占めており、入れない方が安全なのです。
そういうことに目を瞑り、形だけの安全対策を販売のために行うメーカーを信用できますか?
実は前後方向の衝突時には却って危険だからです。
ドアの中に棒を入れれば、確かに横からの追突には強くなるようです。でもこれを追加するのと同じコストを掛けるならば、ドアのプレスを工夫した方が、棒を入れるより強度を上げることができるんです。更に、前後方向での衝突時には、この棒が折れ曲がり室内に突き出して、乗員の脇腹を傷つけることがあるのです。実際に米国ではそういう事故が続いて、棒を入れさせる法規を改正しようという動きが、放送当時あったんですね。その後結局どうなったかは情報が入って来ていないので知らないのですが。
で、米国では衝突事故の内、約半数が横からので残りの半数が前後方向です。これに対して、日欧では前後方向が9割以上を占めており、入れない方が安全なのです。
そういうことに目を瞑り、形だけの安全対策を販売のために行うメーカーを信用できますか?
登録:
投稿 (Atom)