2020年5月29日金曜日

深宇宙ニュートリノの発見 宇宙の巨大なエンジンからの使者 / 吉田 滋



世間の風潮に合わせて、GW直前から自宅勤務になったのですが、電車での通勤時間がないと、本を読む時間が全然取れないということに気が付きました。
家にいるとネットで雑誌読んだり、映画やテレビ番組を観たり、というの時間を費やしてしまって、本を手に取ることが殆どなくなります。
本書も4月にGWの休み中に読もうと思って買ったのですが、GW中も手に取ることがなく、今まで放置状態になっていたと。

ですが、読む始めると面白くて一気に読んでしまいました。
ニュートリノは電気的に中性で、質量も極僅かしかなく、ほぼ光速で飛んでくるので、検出の難しさは有名ですが、それ故に遠く離れた宇宙の果てからも光とほぼ一緒に大量にやってくるのかと思ったら、そうでもないそうです。
特にエネルギーの大きなニュートリノは、そのエネルギーの大きさ故に、宇宙の果てから地球までの間に、宇宙の隅々に遍く背景放射と殆どがぶつかって反応して届かないのだとか。
しかしそのエネルギーの推定値が莫大で、そんな超超超莫大なエネルギーをどうやって生み出すことが可能なんだろうかと不思議なのですが…まあそれを解明するのが、今後の宇宙科学の課題ですね。
仕組みが分かったら、人類に取ってほぼ永久に使い放題のエネルギー源を得ることができるかも。

まあ何にしても、地球上の科学者達が、宇宙の謎とそれを解明した人に送られる名誉を求めて、南極に巨大なニュートリノ観測所を建設し行くのは、ロマンなのか愚行なのか分かりませんが。
でも、それなりの結果は出ているようなので、近い内に日本でも大ニュースになるような発見がなされるかも知れません。