2008年5月24日土曜日

パンドラ / 谷 甲州



文庫版で全4巻、新書版で全2巻の大作です。日本ではほとんど死に絶えつつあるハードSFに分類できると思います。
1巻目が異様な自然現象、2巻目が異常進化した生物との戦い、3巻目が国家間の駆け引き、4巻目が異星の生物との戦い、という流れになっています。
4年前に上梓されているのですが、国家間の争いなどは現在の世界情勢と変わっていないというか、その時点から未来ではこうなっているだろうという予測をされていたのが既に現実になっているというべきか。
1巻目は物語の世界になかなか入って行けなかったのですが、2巻目の半ば当たりから加速が付き始め、3,4巻は正に一気に読んでしまいました。
でも最後の終わり方は....ちょっとがっかりというか肩すかしというか。4巻目の半ば過ぎたくらいで、この調子でこの話し完結できるのか?と疑問だったのですが、ページ数の関係で無理矢理終わらせた感が強くて。
もっともこれが最初から作者の思い描いていたエンディングなのかも知れませんが...話の流れがちょっと強引すぎる気がします。

パンドラ2 (ハヤカワ文庫 JA タ 4-23)

パンドラ3 (ハヤカワ文庫 JA タ 4-24)

パンドラ4 (ハヤカワ文庫 JA タ 4-25)

2008年5月23日金曜日

IN THE MIDST OF BEAUTY / MSG. SGENKER - BARDEN



マイケル・シェンカー・グループの初代ヴォーカル、ゲイリー・バーデンが戻って来たということで話題になっています。アルバムのクレジットも"MSG. SCHENKER - BARDEN"となっていて、マイケルがゲイリーと再び演れたことを喜んでいることが現れているように思います。
また他の参加メンバーも、キーボードがドン・エイリー(Don Airey)、ベースがニール・マレー(Neil Murray)、ドラムがサイモン・フィリップ(Simon Philips)と、ハードロック界の大御所クラスのオンパレード。
曲は今にもマイケルなメロディのオンパレードなのですが、マンネリな感じはなく、あちらこちらでいい意味で裏切られる部分もあり、新鮮味が感じられます。


2008年5月22日木曜日

DREAM AND DELIVER / Dreamtide



Fear Warningが復活したので、Draemtideは解散かと思ったのですが、並行して続けるようですね。
いつものSky GuitarたっぷりのFear Warning節も聴けますが、それとは一風変わった曲も半数以上を占めています。
B!誌のインタビューで「いくらかレイドバックした雰囲気では」との問いに、ヘルゲが怒ったそうですが、でも3曲目などは'70年代初頭のサザン・ロックの雰囲気が漂っています。
反面、ベースが元スコーピオンズのブッフホルツに変わっていて、そのせいか全体的にベースの音がぶっとくなっていて、これまでよりもヘヴィな印象もあります。
ただ、今までのFear Warning, Dreamtideの曲に似た曲が多く、ちょっとマンネリな印象もありますね。


2008年5月20日火曜日

センチュリー シリコンディスクビルダー



以前からCompactFlashを使ってSSDを構築するアダプタはありましたが、SATAに対応したものはこれが初めてだと思います。センチュリーのアダプタは、3枚のCFをRAID0構成にして高速化を図れるので欲しいと思っていたのですが、パラレルATA対応のしかなく、それもすぐに売り切れてしばらく品切れ状態だったのです。今回SATAに対応した SDB25CFS/R5 が発売になりましたので、買って見ました。
これに組み合わせるCFをどうしようかとかなり悩みましたが、ATP ProMax II CF 300X 8GBを選びました。日本では現在3万円前後なのですが、米国から通販すると1.5万円くらいなのです。書き込み速度でいうとSandisk ExtremeIVかDocatiEditionですけど、2万円くらいするので、3枚買うとなるとちょっと金額的に高速SSD32GBが買えるくらいになってしまいますので、次に書き込みが高速なのということでATPを選びました。

しかし...CF3枚でRAID0にしてもあまり速くないです。7200rpmの高速なHDDと同じくらいしか性能がでない。シーケンシャルのReadが90MB/secくらい、Writeが75MB/secくらいです。仕事用のPCは、7200rpmHDDを4台でRAID0構築と2台でRAID0構築の2台を使っているのですが、4台どころか2台にも追いつきません。SSDはランダムRead/Writeが高速という評判でしたが、それも通常のHDD1台程度の性能しか出ていません。



一つはATP ProMaxIIの特性のようですが、ランダムWriteが枚数を増やしてもほとんど速くならないのです。DocatiEditionは1枚と2枚では、ほぼ倍に近い測定値が出ますので、ATP固有の問題だと思われます。
もう一つはシリコンビルダーの特性だと思いますが、90MB/sec辺りでコントローラの性能が飽和するらしく、2枚と3枚のシーケンシャルRead/Writeの性能差があまりないのです。
実際にプログラムのビルド作業をしてみましたが、HDD4台RAID0でビルド作業した時は1時間40分程度のものが、ATP ProMaxII3枚 RAID0の場合は2時間40分掛かりました。これでいってもおおよそHDD2台のRAID0と同等程度の性能かと思われます。
2.5inサイズなので、ノートPCや小型PCなどでは性能的なアドバンテージがあると思いますが、複数台のHDDを搭載可能な場合は、HDD RAID0を構成する方が、コスト的にも性能的にも有利です。

2008年5月19日月曜日

ブラッドレイン I & II



"Blood Rain"で「血の雨」かと思ったら、"Blood Rayne"でレインは主人公の名前ですと。
ターミネイター3で一躍トップ映画女優としてデビューしたクリスタナ・ローケンが主演というのが一番の魅力ですね。
T3では常に薄笑いを浮かべた表情を崩さず瞬きもせず機械的で正確な動きをして、いかにもアンドロイドという演技でした。本作では恐れ怒りなど感情の激しいハーフ・バンパイアを演じており、元ファッションモデルにしては演技力あるなぁと。
IIも映画的には主人公は同じハーフ・バンパイアであるRayneなのですが、女優さんがナターシャ・マルテに変わっています。Iのすぐ後に製作されているのに、ローケンさんのスケジュールが取れなかったのでしょうかね?キャラが全然違うから、どうも連続した物語の感じがしません。まあ舞台となる時代が100年ほど違うし、ルーマニアからアメリカ西部と場所も全然違うので、それぞれ別の物語と思えば違和感はないのですけどね。
しかし、Iで伝説の最強バンパイアの力(の一部)を得たはずのRayneが、IIでは妙に弱いのは何故?
バンパイアは水に弱いはずなのに、雨の中を動き回れるのは何故?

2008年5月18日日曜日

【BMW雑記帳】 う〜む

PCネタに気を取られていて、あっという間に1週間が経ってしまいました。BMWネタも車ネタもなんもございません。
木曜日くらいにだったか、道路関連の役所に民主党議員が乗り込み、タクシー代の領収書の閲覧を迫ったところ、役人達が総出で邪魔&拒否をして見せなかったというニュースが出ていました。
なんでも1年間に1人で400万円以上のタクシー代を使っている役人さんがいるのだとか。そのタクシー代の出所は、当然ガソリン税なわけで、天下り役人だけでなく現役の役人達までが、税金を私的に着服している疑いが濃厚。つーか、年金問題でもありましたけど、公金横領してない役人っていないのではないか?というくらいに次から次へと出て来ますね。
公金横領は刑事事件のはずだから、検察が動くべきだと思うのですが...検察も役人だからなぁ。


Spyder3 Studio (ディスプレイ編)

Photo Imaging Expoで、Spyder3がNECのハードウェアキャリブレーションに対応したことが確認できたので、校正期限の切れたiOneからSpyder3に乗り換えようと考えたのですが、梅田ヨドバシにはなかなか入荷されず、本日やっと入荷されていたので買ってきました。
ディスプレイ校正を行うSpyder3 Eliteとプリンタ校正を行うSpyder3 PrintがセットになったSpyder3 Studioにしました。iOneもiOne Designというディスプレイとプリンタの校正がセットになったのを買っていたのですが、プリンタ校正のカラーパッチの数が少ないタイプで、不満だったのです。Spyder3 Printはパッチ数が、150,225,729と多く、更に白黒プリント用のグレーが238パッチと、非常に豊富です。
またセンサーも、iOneが両方を1つのセンサーで共用するのに対して、Spyder3はディスプレイ用とプリント用にそれぞれ専用のセンサーを使います。
ただ色領域の広さについてはiOneの方が広いと言われていて、Spyder2まではsRGB+アルファくらいの範囲しか測定できないと言われていたため、これまではiOneの方がプロの間では人気だったのです。今回3になって測定可能な色領域範囲が広がり、AdobeRGB対応のディスプレイにも対応可能になっています。
#キャリブレーション結果を見ると、気持ち緑領域がiOneよりちょっと狭いかな?という気もしなくはないですが、ほとんど変わらないと思われます。

で、NEC MultiSync LCD2690WUXiとSpectraNaviJでキャリブレーションをしたのですが、途中でエラーになる。散々悩んで色々と試して判ったことは、SpectraNaviJでハードウェアキャリブレーションするならば、Eliteはインストールしてはいけない、ということでした。
SpectraNaviJのSpyder3対応版には、Spyder3センサーのドライバも含まれているので、Eliteをインストールしなくても使えるのです。
iOneの時はグレースケールの測定数を多くすると不具合が出たため、これまで32ポイントにしていたのですが、Spyder3では最高数の256にしても綺麗に測定できました。iOneの不具合として前々から聞いていて、Spyderではそういうことは起こらないということも聞いていたので、緻密な諧調校正が可能になってうれしいです。まあSpyder3を試したかった理由は、これも一つなのですよね。
勢いに乗って、Printの方も試したかったのですが、Eliteをインストールした状態でSpectraNaviJのキャリブレーションを行うと途中でセンサーエラーで止まってしまうという現象に2時間くらい悩まされて、それを解決してディスプレイキャリブレーションを完了するのに更に1時間以上掛かってしまって、本日はもう何もする気力なし。なので、明日にでもPrintの方を試してみます。

Capture One 4.1 Release

PHASE ONEのRAW現像ソフトCaptureOne4が4.1にヴァージョンアップされています。


レッド・ドラゴン レクター博士の沈黙



原作が"Red Dragon"で原題が"MANHUNTER"、日本公開時の邦題が「刑事グラハム 凍りついた欲望」で、DVD化された本作は「レッド・ドラゴン レクター博士の沈黙」と(苦笑)
1986年製作(日本公開は1988年)なので、1990年製作の羊たちの沈黙 でハンニバル・レクター博士が話題になる前の作品ですね。つまりはレクター博士の初登場は、本作であると。
でも本作ではあまりレクター博士は活躍していません。重要な役柄ではあるのですが、これではレクター博士に世間の注目が集まらなかったのも頷けます。
大まかなストーリーの流れは、羊たちの沈黙とそう変わらないのですが、演出の違いで、面白さは羊たちに比べると今ひとつです。