2020年7月6日月曜日

生命はデジタルでできている 情報から見た新しい生命像 / 田口善弘



遺伝子であるDNAやRNAは各々4種類の塩基から構成されており、アナログ情報ではなくデジタル情報なわけです。
そのデジタル情報を解読する研究についてのお話。
にしても、毎回こういう生命の仕組みを知る度に、なんでこんなに巧妙で上手くできているんだろうか?と不思議に思います。
偶然分子が集まって形になって、にしてはあまりにも仕組みが上手くでき過ぎで、偶然などとは信じられないのですよ。

遺伝子の解読が進むにつれ、それまで意味のないジャンクと思われていた領域が、実はプログラムに相当する情報を詰め込んだものらしいのが分かって来たそうです。
我々が今現在使っているコンピューターは、プログラムのバイト列とデータのバイト列を1つのファイルに混在しており、CPUが逐次バイト列を読み込み、各バイト列が命令なのかデータなのかを判断しながら動くのですが、DNAもそれと似た動きをするそうです。
ジャンクと思われていた領域が命令で、タンパク質配列を示す有効な領域がデータだと。
所謂ジャンク領域が暗号化された遺伝子データ領域というアイデアのSFがありましたが、存外当たっていたのかも知れません。

生命の謎は深い………。