2017年9月14日木曜日

機巧のイヴ / 乾 緑郎



ここのところ気が滅入るような現実を見せつけられるような書籍ばかり読んでいたので、ちゃん愉しめる小説は久しぶりな気がします。
江戸時代の日本に似た、しかし別の世界か別の時代が舞台です。
日本版サイバーパンクとでもいえばいいのか、レトロ・フューチャーとでもいえばいいのか。
最近話題のAIが自我に目覚めるか?というのにも共通するものがあります。
短編集ですが、一連の続き物で、最初から順序よく読まないと最後が理解できません。
基本となるアイデアも、ストーリーの運び方もよくできていて、愉しめました。
文章も読みやすいので、あっという間に読み終わってしまいました。
この方の小説は初めてなのですが、他の作品も読みたいと思わせる魅力を持っています。

2017年9月12日火曜日

韓国人による末韓論 / シンシアリー



シンシアリー氏が日本に移住してからの最初の著書になります。
これが上梓されてからも、韓国とその周辺の情勢は休みなく動いていますが、概ね書かれている通りに韓国政府は動きつつあります。
韓国では立法に関係なくデモを行ってひたすら政府に文句を言い続けると、それが正しく違法なことでも合法同然になるという習性?習慣?があるのですが、その根拠が憲法前文にあるんだそうで。
立法よりも民衆の感情の方が優先されるというのは、近代民主国家では考えられないことなのですが、韓国ではそれが正統なんだそうで。
これだと法なんかないも同然ですよね。
そんなんだから、国際法も国際条約も平気で破棄したり破ったりできるわけですな。

アメリカ人の一部は、すでに80年代に韓国には民主主義は根付かないと看破していた人がいるようなのですが、それなりに経済発展をし、教育制度や政治制度の整った国で、まさかそんなことはないだろうと、その人達の提言は無視されていたそうです。
北朝鮮もどうしようもない国ですが、韓国もどうしようもない国であることを、当の韓国人が説明しなければならない苦しみと悲しみは如何ばかりなものなのか。

最近、日本でもデモで政治を変えようとする人達が増えてますが、日本は紛う事なき民主主義国なので、一部のゴリ押しが通用することはありません。
変えたいなら、選挙でキチンと投票する、議員に立候補して議会で法案を通す、しか道はありません。
騒いで自己の欲求を通そうというのは、朝鮮式で、立憲君主主義の先進国にはない思想です。

2017年9月11日月曜日

大間違いの太平洋戦争 / 倉山 満



そもそも「太平洋戦争」という呼び名が間違いだそうで、正しくは「大東亜戦争」だそうです。
確かに「太平洋戦争」などと呼称するから、大日本帝国が戦った相手はアメリカ合衆国だけのような気になるので、そういう意味では正しくないですよね。
いつも書くことですが、日本人には「戦略」というものを理解できない人がほとんどで、大東亜戦争を引き起こした当時の政治家や軍上層部にも「戦略」というものは一切なかったようです。
でも現場の軍人は恐ろしく優秀で強かったので、戦略がなくとも、初戦は全戦全勝が続きました。
勝ってしまうから、余計に上層部が調子扱いて無茶苦茶な作戦を続けることになるんですよね。
#今の日本企業も全く同じ状況で、それ故経営者の不正やら失策やらで、日本全体が大変なことになってるわけですが。
戦争とは外交手段の一つなので、始めるときよりも、如何にして終わらせるか、終わらせた後をどうするか、という見通しを持っていないと、戦って勝っても意味がないのです。
が、これもいつも書くことですが、日本人は手段と目的が簡単に入れ替わり、入れ替わったことすら気づかないので、戦争すること自体が目的になってしまってます。
本来なら、勝って当然の戦争を負けてしまったのですから、当時の軍上層部の無能不能振りはいくら弾劾しても足りないでしょう。
それが巡りに巡って、北朝鮮の問題、韓国の問題、中共の問題になってしまっていることを考えると…。

本書の後半の方で『今の歴史学者が「加賀は小物だ」とさんざん言っているということは、よほど重要人物だったということです。』という一説があるのですが、今の歴史学者という人達が、どれくらい無能(中共や半島政府の操り人形というべきか?)かということですね。
こういう連中が戦後の日本人の自信を奪い、やる気を奪い、国民を不幸にするために、学者として大学の研究費(つまりは我々が収めている税金)を無駄に消費しているか…考えるだけでも嫌になる、