2015年9月26日土曜日

ゼロ戦と日本刀 強い日本を取り戻せ / 百田尚樹 ・ 渡辺昇一



ゼロ戦の話は頻繁に出て来ますが、日本刀の話はあまり出て来ませんw
それにつけても、日本の官僚というのは大戦前からプライドだけ高くて何もできない無能ばかりなんですな。
というか、平安時代から平和になって官僚制度が確立すると、途端に無能で私利私欲だらけになるよな。
海軍上級将校連中が、戦略というものを理解できるだけの経験と知識があれば、米国に勝てたんだよね。
それを米国は知っているから、戦後の日本処理で、徹底的に日本人は悪いことをした劣等民族であるという教育を施し洗脳する必要があったわけで、更に憲法を(国際法を無視して)押し付けて武装をできないようにする必要があったと。
#そこまでしても70年代から80年代には経済的に、米国は日本にやられて大慌てすることになり、政治的に経済力を叩く始末で。

日本軍は戦闘機パイロットを使い捨てするが、欧米軍はパイロットを大切にするという話が出て来ます。
欧米では航空機の発明と発達の過程では貴族や富裕層が関わり、操縦者として自身が搭乗することが誇りでもあったので、戦闘機パイロットも貴族層や高学歴の下士官以上がなっていました。
(現在でも欧米では、パイロットになるには大学卒業資格が必須で、少尉以上の階級でないとなれない)
対して日本は、戦闘機パイロットも只の鉄砲足軽扱いで、それゆえ大した訓練もせずに戦地に送り出し、使い捨てにしてたのではないかと。

2015年9月23日水曜日

西郷の貌 新発見の古写真が暴いた明治政府の偽造史 / 加治将一



幕末 維新の暗号の続編となる内容です。
明治天皇以降、天皇家の血統が北朝から南朝へすり替えられたという説を補完する内容ですね。
元々、北朝南朝の二朝並立になる前から、兄弟喧嘩が発端で両方の血統から交代で天皇を出すという約束だったのを、後醍醐天皇が「退位するのは嫌だ!」と言い出して、自分の血統で天皇位を独占しようとしたのが発端で、完全に分裂することになってしまったわけで。
なので、南朝が正統とする根拠ってのは、実は水戸黄門様が心情的にそう決めたからというだけで、水戸家における長子相続の原理を厳密に実行した黄門様が、次男の血統である南朝を正統とするのも矛盾するんですけどね。
#おまけに後醍醐天皇自身も次男坊で、兄が早世しなかったら天皇位にはつけなかったんだし。

ま、黄門様が南朝を正統としてお決めになって、幕末の志士は大楠公に憧れ、南朝こと正統という思想に固まり、結果「尊皇攘夷」のスローガンの元に孝明天皇を暗殺し南朝の血を引く後の明治天皇を皇統に立て、文明開化として外国と手を結ぶ。
#言ってることとやってることが全くの真逆。
とはいえ、その大革命があったから、明治以降日本は文明国として大躍進ができたわけなのですが。
#幕府体制が存続し、孝明天皇の外国人排斥が続いていたら、日本は英吉利、亜米利加か仏蘭西の植民地になっていたことは間違いないでしょう。

2015年9月20日日曜日

【くるまのおと】人とものの賛歌 / 福野礼一郎



クルマネタではないんですが、クルマ好きには必見の書だと思います。
クルマのメカを愛する人は、まず間違いなく他のメカにも興味があるもので、ここに掲載されている数々の芸術的工業製品や紛う事なき芸術工芸品には目を奪われること間違いなし。
こういう記事を書けるのは、世界でもそういないし、日本ではまず福野氏しかいないでしょうね。

特に意識したわけでもないのでしょうけど(元記事は何年も前に書かれたものなので)、2020年東京オリンピックに関する問題が色々出ている現在に、ぴったりの記事が掲載されています。
これを読むと、現代人の意識の低さというものを痛感させられますね。

ストラディバリウスのメンテナンスをされてる方が日本にいるというのは数年前に聞いたことがあったのですが、その秘密を解き明かし、その技法を使って製作されたヴァイオリンなどを非常にリーズナブルな価格でリリースされていることを知り、感銘しました。
ギターにもこの技を応用できないものかなと思ったのですが、そういえば某ギター・ルシアー氏のアコギ調整のレポートを読んだときに、ここに書かれていた技法と同じようなことをして音質を調整されていたことを思い出しました。
機会があれば、確かめてみたいな。