2016年6月16日木曜日

黒警 / 月村了衛



警察の闇の部分を描いた小説です。
これが完全なフィクションであることを望みますが………。
それにしても月村氏のストーリー構築の巧さには舌を巻きます。
非常に面白い小説です。

2016年6月15日水曜日

PHILIPS SHP2000



普段はSTAXのコンデンサー型ヘッドスピーカーを使用しているのですが、ユニットを支えるプラスチックスのアーチ部分がバネが強すぎて、頭から外すときにバチン!という感じで勢いよく閉じて、その衝撃で割れてしまうことがあります。
STAXに送れば修理して貰えるのですが、最低でも1週間くらいは掛かるので、その間に何もないと困るけど、かといって修理の間だけの代替品に高いものは買えないというのもあって、どうしたものかと思っていたところに、本品がAmazonタイムセールで安く出ていたので買ってみました。

値段は安いのですが、流石にPHILIPSのチューニング技術は素晴らしいです。
とてもこんな値段とは思えないバランスの取れた聴きやすい音質です。
もちろん、STAXに比べるとベールが2枚くらい掛かった感じはしますが、ネット配信の動画を観る程度なら十分過ぎるくらいの音質です。
低音から高音までバランスよく、人の声も聞き取りやすいクリアな音質です。

これはお買い得です。
余程のオーディオマニアでなければ、これで十分満足できると思います。

2016年6月14日火曜日

【真説】日本誕生I卑弥呼は金髪で青い目の女王だった! (“真説”日本誕生) / 加治木 義博



以前にもこの方の著書を読んでいますが、一部前作から訂正が入っています。
納得できることも多々あるのですが、古代の発音復元の解説に突然現代朝鮮語が出て箇所が数カ所あって、折角の論を台無しにしていると思います。
現代の朝鮮語(韓国語)と古代半島の言葉は、全然別物ですから、中国語や日本語の方は古代の発音を元に解説している中に現代朝鮮語を参考にするのは、何も意味がないどころか、折角のお説の信憑性をなくしてしまいますよね。
#とはいえ、古代半島で話されていた言葉を復元する術はないのですけどね。

現代日本人のDNA解析で、約5%程度白人系のDNAが混じっていることは分かっていますが、古代の南九州に碧眼金髪の白人民族が住んでいたとしたら、もう少し白人DNAの割合が多くてもいいんじゃないかと思います。
著者は言語学からのみ追っていて、現代科学の遺伝子解析や遺跡調査結果などは顧みておられないようなので、そちらの調査結果とは相容れない説が展開されている部分もあります。

とはいえ、古事記の漢字の読み方を、これまでの説が間違っているというのは確かだと思います。
そもそも江戸時代には、誰も読めなくなっていたのを、本居宣長が解析して読めるようにしたのですが、それが正しいとは限らないです。
それ以前に本書によれば、古事記の前文で、「既に意味の判らない言葉があるが、そのまま書いておくので、後の人が明らかにして欲しい」とあるそうで、何百年も前の言い伝えを、そのままの音を漢字にして書き残していることから考えても、古事記に記載してる漢字自体が単なる当て字のものばかりということになります。
そういう意味では、本書での読み方も頭から否定はできないのですよね。

2016年6月13日月曜日

【くるまのおと】クルマはかくして作られる / 福野礼一郎



全国一千万の福野礼一郎ファンの皆さん待望のシリーズ第5弾がやっと発刊されました。
連載終了後から1年経っての発刊ですが、今の日本の出版不況の中、これだけの分厚い全頁カラーの書籍が発刊されることが奇跡に近いです。
クルマを製造する技術が、実は様々な分野の製造技術が応用されていることが、本書では特に注目すべき点かと思います。
今までの4巻では、この辺りはあまり大きくは取り上げられていなかったんですけどね。
前半で取り上げられている突板の技術は、クルマの内装などは需要のホンの一部で、家具やら屋内装飾やら楽器など、一見無垢板で作られているようなものが、実は突板というものが殆どになっていますね。
エレキギターのレスポールのように、トップが曲面加工されているものでも、虎目の突板加工されているものがあり、低価格なものは殆どがそれと思った方がいいです。

塗装、シート、ガラス、タイヤなどは、私が知っていると思っていたものが、遙か昔の知識になっていて、10年はおろか5年前の知識が古びたものになってしまっており、進化の早さに驚きます。
これらなど歴史が古くて、熟れた技術と思っていましたが、そんなことはなく、まだまだ改良する余地があるというのが、一番の驚きでしたね。