創業社長さんがお亡くなりになり、息子さんが跡を継いで、SIGMA GLOBAL VISIONというレンズの製品ラインアップを、Comtemporary/Art/Aportの3つに分けて開発・発売するというコンセプトを打ち出されました。
その第一弾として、Artラインの35mm/F1.4が発売になったのですが、SIGMAマウントとEFマウントが先行で発売になって、Nikon-Fマウントはこの度やっとの登場です。
いつもの行き付けのカメラ屋さんから入荷の連絡を受け、下取りにあまり使っていないZFレンズ3本を持って行って、追い金なしの交換という形にして戴き、懐の寂しい昨今においては非常に助かりました。
店頭で店員さんと開封しながら、レンズの外装デザインだけでなく、箱や保証書も変わったなあといいつつ、持参したD800Eに装着してファンダーを覗き始めました。
かなりシャープでクリアな画面です。
画面全体で均一なフォーカスの山も、自社製の検査測定器を導入した成果でしょうか。
何よりも驚いたのが、AF動作の音と振動が全くといっていいくらいしないこと。
間違って、AF/MF切替をMFのままにしていたかと思ったくらいです。
最短や無限のフォーカスリミットに当たると、コトッという感じのショックが手に伝わりますが、それでも音はほとんどしません。
フォーカシング中の振動も全く感じられません。
これは余程組み立て精度がよくないとできないことでしょう。
純正(NikonやCanon)に負けないではなく、世界一の性能を目指そうという意気込みが、この手に取ったレンズから、しっかりと感じられます。
以前のSIGMAレンズは、組みが甘かったり、コーティングが貧弱だったりしていましたが、デジタル時代になってからは飛躍的にコーティングが改良されましたし、組み立ての精度も年を追う毎によくなって来ています。
その地道で着実な改良の成果が、このレンズにしっかりと出ています。
これで実売9万円を切る価格。
はっきりいって安過ぎるよ。
D800Eに装着したところ。もうD一桁のボディでないと、質感はレンズに負ける感じですね。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhUO9Fh5PpZm-8qXJbYqEkW7Rew_dPPxyq6ylTg5L-gwusr5Pq_3oHG4UrUNkB1cDkkXCXrP424tCa7vjZgGN2qI3gdZZ56u1GHFCDlxe3osGOiFisyjX98LMQXJfNkVJijmwOWohKND2rd/s320/IMG_0966.jpg)
取り敢えずの作例。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjXs_SfM_CS4IAKdQbgQWi1gkJ2N_92s8KeWBGI5z1053-iXGPRxOWqR25d8uFmxlYa1KxAkb6Z8BV3chDnZL_wCg-Cw43TN6pFho-t96E_EHeP-z7PG2Hp1Dpi3nsngne7VjNBWriGvmS-/s320/_DSC3050.jpg)
ピントが合ったところのシャープさ、前後のボケのなだらかな感じは、Distagon F1.4/35mm ZF.2と双璧じゃないかな。
色の出方がCarl Zeissのこってり系に対して、SIGMAがあっさり系なので、どちらを選ぶかはそこの好み次第ではないかと思います。
(2013/01/20 00:58追記)
作例を追加しました。
こちらからどうぞ。