2015年7月8日水曜日

分子レベルで見た触媒の働き 反応はなぜ速く進むのか / 松本吉泰



触媒とはまか不思議なもので、何故化学反応が促進されるのか、謎なのです。
本書では金属触媒の働きを分子単位で調査研究された成果を披露されています。
非常に細かく解説されているのですが、詳しく綿密に書かれているのですが、詳し過ぎて理解できませんでした(泣

それでもなんとか理解できたのは、金属は結晶内部では強い共有結合をしていて安定ですが、表面では共有結合相手がいないため不安定な状態で、そのため空気中の分子を惹きつけやすくなっているということらしい。
で、その不安定な表面では、表面に近づいてきた気体分子と金属分子が反応して電子の受け渡しとかをして、気体分子がイオン化したり再結合したりする。
気体分子が反応してもトータルで見ると差し引きゼロになって、触媒金属は何も変化しないようにみえる。

まあ取り敢えず触媒が変化しないように見えるのは、巨視的な視点からであって、分子レベルでは反応をしているらしい。

2015年7月6日月曜日

日本刀 神が宿る武器 / 服部夏生・仲森智博



日本刀についてというよりも、刀匠が語る日本刀という方が正解でしょうね。
日本刀の作刀技術は鎌倉時代に完成域に達しており、室町時代はそれを継承するだけで、江戸時代には実用性はなくなり美術性の追求になってくる。
ここで登場される刀匠は、師から伝承された技術は「たぶん江戸時代のもの」で、なんとか鎌倉時代の技術を再現しようと試み、それに成功された方だそうです。
答えは実用性にあるそうで、実際に使えるかどうか(つまり人を切る)は試したことないけど、実用になることを考えて作刀することに鍵があったそうで。

たたら製鉄による玉鋼にしても、切れるけど折れない日本刀も、元の技術は大陸や半島から来たはずなのですが、同様のものは世界にありません。
保存し継承すべき技術であることは、日本人なら誰でも判っていると思いますが、文化庁の規制により一人の刀匠が作刀できる数が決められており、刀を作るだけでは生活できないのが実状です。
規制数を倍にしてくれれば生活が立つのに、という刀匠の嘆きをずいぶん前に聞いたことがあります。
政府が本気で技術を保護し、継承するつもりがあるのであれば、まずはそこから始めて貰うべきですね。

2015年7月5日日曜日

アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン

アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン

Scarlett Johansson様が出演されているので、当然観に行きました。
Ultronというと、Voigtlanderの標準レンズ銘ですが、本作では「平和維持」の略らしいです。英文での略語だと思うのですが、フルの英語が分からん。
一歩間違えばターミネーターの世界になるところだな。こりゃw
まあこういうものは、敵がドンドン強くなっていって、それに伴って主人公もドンドン強くなっていって、お互いに強くなりすぎて収拾が付かなくなって...となるんですが、そうなりかかってますな。
続編があるそうなのですが、果たしてどんな派手なことになるのか。

アイアンマン3と撮影では、EOS Cinema Digitalが全面的に使われていましたが、今回はハリウッド伝統の味Panavisionで撮影されています。
Panavisionの映りを凌駕することはなかなか難しいんですよね。
何しろ、Carl Zeissが動画用/映画用レンズを販売していますが、なかなかハリウッド映画には採用して貰えてませんしね。