2018年6月9日土曜日

機巧のイヴ: 新世界覚醒篇 / 乾 緑郎



機巧のイヴ (新潮文庫)の続編です。
続編があるとは思いませんでしたが、時代が前回から100年後が舞台で、まあ全然違う話と言ってもいいでしょう。
前作は短編集でしたが、今回は長編で一冊丸まるで1つのお話です。

超絶技巧の正体を探るシーンはありますが、前回に比べてその辺りの描写はほとんどなくて、東洋の神秘扱いで終わり。
でも話はよくできています。
細かい部分で好事家が喜びそうな洒落が入ってます。

2018年6月6日水曜日

追撃の報酬 新・傭兵代理店 / 渡辺裕之



今回はアフガニスタンが舞台なのですが、2月に米トランプ大統領が在イスラエル大使館をテルアビブからエルサレムに移転することによる影響が描かれています。
このニュースを聞いて書き始めたのか、或いは書いていたものを手直ししたのかは不明ですが、この発表があってから書き始めたとしたら、書き上げる速度の速さに驚くしかないです。

アフガニスタンやトルコ辺りでは、トヨタのハイラックスが非常に信頼されている様子が描かれています。
政府軍にも、ゲリラにも、大変信頼されて重宝されているんですよね。
荒れ地を走っても壊れにくくてお値段も手頃なので。
日本からの兵器輸出に反対する人達は、日本が半世紀以上前から有数の軍事輸出国として世界では認識されていること知らないんでしょうか?
ハイラックスのような民生用の製品が、大量に軍事物資として軍やゲリラ、テロリストに購入されているのです。