2011年12月3日土曜日

秘帖・源氏物語 翁ーOKINA / 夢枕獏



連続で源氏物語関連の本を読んでます。
夢枕氏の書く源氏物語というのも、異色な感じがしますが、読んでみるとそんなことはなく、完全に夢枕節の異界の物語になっています。
後書きでご本人が、これは凄い傑作だ、と自画自賛されていますが、全くその通りで、素晴らしい作品に仕上がっています。
3日、否、2日半で全部読んでしまいました。
正直、最後の方を夜中に読んでいて、そろそろ寝なきゃと、最後まで読みたい気持ちを自制して、中断しましたが、自制しなければ2日で全部読んでしまってましたね。
週末だったら1日で読破してしまっていたと思います。
それくらいに面白くて、ついつい文字を追う速度が速まっていってしまいます。

それにしても、私は源氏物語というと、パタリロ!源氏物語くらいしか読んでないのですが、日本人として、一度はちゃんと読んでおくべきなのでしょうね。
長い間恋愛物語と思っていましたが、夢枕氏は編集者に「源氏物語はモノ(怨霊とか御霊とか鬼とか)の物語です」といって説得されたそうですが、平安時代という時代は、モノの時代ともいえるので、その指摘は非常に当を得たものなのかとも思います。
そういう面から考えると、非常に興味が湧いてきますからね。

2011年12月2日金曜日

【くるまのおと】独逸御三家



今月のMotor Magazineは「メルセデス、アウディ、BMWの今」と題した第1特集を組んでいます。
毎年2月号で御三家を特集するのが好例でしたが、今年は1月早い特集ですね。
来月は、実質4年振りの東京モーターショー(本当に東京での開催となると何十年振り?)の特集があるからですかね?
来月の予告には第2特集に「BMWの新エンジン戦略」とありますけどね。

TPPに絡めてか、米国自動車協会が、日本の輸入車販売比率が5%と、先進国としては異常に低いことを、非関税障壁が多過ぎるからだ、との声明を出しているとか。
その数少ない輸入車のパイを、ほとんどが独逸車で独占状態なのも、ちょっと異常ですかね。
でも米国車を日本で普及させようと思ったら、日本全国の道路と駐車場の幅を1.5倍にしないと無理ですわな。
まあ今は日本車も、やったらめったらに幅広になって、小型スポーツカーを標榜する86/BZRでさえ、全幅1775mmですからね。
欧州車も、全長4m前後のクラスでさえ、全幅が1.8mを超えるのも珍しくなくなっているし。
E90 3シリーズがデビューした時に、ドアハンドルを含めると1.8mを超えるというので、どの雑誌も大騒ぎしたのが嘘みたいです。

まあ輸入車に対する非関税障壁を撤廃した時しても、売れるのは独逸御三家にVWとMINIを加えた、5メーカーが更に売れるだけで、米国車と韓国車は日本では数は売れないでしょうけどね。
米国車も韓国車も、既に日本車よりも低価格で高品質を実現しているのだけど、昔のイメージを払拭するのは、都市伝説が何十年も廃れない日本では無理でしょう。

とはいえ、家の車庫が十分に大きければ、マスタングか、それベースのサリーンが欲しいとも思うのですが。
高校生の頃に、TV番組「チャーリーズ・エンジェル」で、シェリル・ラッド演じるクリスの愛車、マスタング・コブラIIは当時としては無茶苦茶格好良く、今のマスタングはその頃のマスタングを洗練してような格好良さに溢れているのです。
イタリアン・エキゾチィックカーのようなやり過ぎ感もないですしね。

その点、86/BRZは、シルエットはまあまあ格好いいのですが、何かどこか抜けているような、トヨタらしい垢抜けなさが漂っていて...。
STIとかチューナーのカスタマイズで、よくなるんだろうか?

2011年12月1日木曜日

源氏物語はなぜ書かれたのか / 井沢元彦



世界最古の小説「源氏物語」が映画化されるそうですね。
そのせいか、どの書店でも源氏物語関連の書籍を集めた特集コーナーが設けられています。
井沢氏の本書で語られている内容は、基本的には既に氏の著作「逆説の日本史」の中で書かれていることの繰り返しです。
未だにこれをくどくどと説明しないといけないというのは、氏の著書が人気の割には、その思想というか考え方が、まだまだ浸透してないということなのでしょうね。
仕事をしていても、確かに未だに日本人は事なかれ主義で、失敗があっても失敗したとは認めない、悪い予想は聞かない、で、同じ事をひたすら繰り返して無駄なことばかりをやっていて、厭になります。
これも古代からの言霊信仰、怨霊信仰の現れなのでしょうけど、いい加減に目覚めて欲しいものです。

2011年11月30日水曜日

【くるまのおと】最後のブラジルGPでウェーバーが来た



今シーズンは、ピレリタイヤの特性に手こずったのか、なかなか表彰台の真ん中に立てずに、元気がないように見えたマーク・ウェーバーですが、最後で優勝を決めました。
とはいえ、ヴェッテルがマシントラブルでペースが上がらないお陰で優勝できたともいえるのですが、数少ないチャンスをしっかりとものにできる実力は備えているからこその成績ですね。
実際今シーズンの成績を振り返ってみても、安定してポイントを稼いでいて、イタリアGPでリタイアした以外は全て2桁ポイントの5位以内に入っています。
同僚のヴェッテルのパフォーマンスが、今年は異常なくらい凄すぎて、目立たない結果に終わってしまいましたが。

それにしてもヴェッテルの走りは、本当に異常ですね。
ギアトラブル(オイルが漏れて、最後の数周は完全にギアボックス内のオイルがない状態で、いつ止まってもおかしくなかったらしい)を抱えて、エンジンを最高回転数に達する前にシフトアップをして、ミッションを労りながら走らなければならないのに、ウェーバー以外のドライバーは追いつくことができなかった。
昨年もエンジントラブルを抱えながら、ラップタイムをすぐに元に近いレベルまで回復させるという脅威の走りを見せていますが、今回の走りも脅威ですね。
来年は3連覇の最年少記録が掛かっていますが、果たして今年のような独走状態が続くのか?
まあ観る方とすれば、昨年のような混戦状態になってくれた方が楽しいのですけどね。

後半はマシントラブル続きで、まともに走れなかった可夢偉ですが、最後の2戦は連続でポイントを確保でき、コンストラクターズが7位で、チームへの分配金を確保できたことは朗報ですね。
この配分金は色々と計算が複雑らしいのですが、ランキングによって額が上下するので、7位になるか8位になるかでかなり額が変わり、来年のマシン開発費とか運営費にかなり影響するそうです。
シーズン中にエキゾーストに関するレギュレーションが二転三転して、それに対応できずに他のチームに遅れを取ってしまったのが、シーズン半ばの失速の原因らしいので、来シーズンは安定したパフォーマンスを発揮できることを期待したいです。

2011年11月28日月曜日

月刊NEO 水野美紀



美少女アイドルというよりも女優か。
藤代さんの撮影ですが、今回はなんか妙だなぁ。
変なコスプレ写真の連続なのですが、一応テーマがあって「変身」だそうです。
30半ばになって、事務所辞めて一人で営業(今は弟さんがマネージャしているそうですが)しながらの女優活動だそうで。

かなり前衛的な写真ばかりです。
30代の色気を活かしたエロっぽいカットも、後半に満載なのですが...全然色っぽくもエロぽくもない(苦笑)
前半も「変身」という感じの衣装になってなくて、全体的に変な人になってしまっているような。否、ような、ではなくて、なってます。
美紀ちゃんが吹っ切ろうとして吹っ切れていないみたいな感じですね。

しかし、月刊は元々実験的、前衛的なものが多かったけど、NEOになってその傾向に益々拍車が掛かっているような。

【くるまのおと】ハチロクとBRZ



昨日トヨタが、富士重工と共同開発の小型FRスポーツカーの正式発表を行いました。
開発名はFT-86でしたが、正式名称は「86」と書いて「ハチロク」と読むそうです。
ちょっと安易過ぎる気もするが...頭文字D様々って感じですね。
ネットニュースでは、突然の発表、みたいなことを書いているところもあったのですが、既に書店で特集ムック本が発売になっているので、予定通りの発表だったとは明らかです。ちゅーか、突然の発表に偶然取材に行ってたんかい?(笑)

既存車種と共通化できる部品が、ネジくらいしかなかった、とかで、全面的に新規設計しているそうです。
それ故にコストを抑えるのが大変だったみたいですね。
最近のトヨタ車は、コストを抑えすぎて、部品の質が低下してリコールを起こしてばかりなので、86に使われている部品がそういうレベルになっていないことを祈りたいです。

実際の処、近い内にターボ版がスバルから発売になるのではという噂が仕切りなのですが、それに対して「あのミッションとデフは、ターボ化したトルクには耐えられないから、無理」という話も聞きます。
ということは、あまりチューニングの余地がないってことでもあるのですよね。
そこまでギリギリに強度を落とした駆動系って...ちと怖い気も。
STI版のBZRが一足先に公開されましたが、こちらは足回りとか駆動系の部品を強化してくれているかなぁ。
されていれば多少値段が高くとも、STI versionを買うべきですね。


剣豪将軍義輝 / 宮本昌孝



足利幕府十三代将軍、足利義輝の一生涯を描いた大作です。厚めの文庫本で全三巻。でも一気に読み切ってしまいました。
義輝という人は、戦国時代終わりの織田信長や徳川家康が、一地方領主から世に覇権を称えるようになる直前くらいに将軍位にあった人です。
時代的には、小説の題材には欠かない面白い時代だと思うのですが、実際にはあまりこの頃のことを描いた小説というのはほとんど見たことないです。
剣豪という話は、結構前から聞いてはいたのですが、実際にどういう人だったかは、それをちらとも描いた小説を読んだことがなく、全く不明だったので、このタイトルを見てすぐに「これは読まねば」と即上巻を買いました。
あくまで小説なので、かなり作られている部分は多いですが、きちんと史料を調べており、大筋は史実に基づいて構成されています。

将軍を傀儡とした、管領の細川家と斯波家が、更に家臣である土豪の三好家に傀儡にされ、その三好家も成り上がり家来の松永弾正に滅ぼされる。
その中で、弾正に攻め滅ぼされた、という1点をもっても、義輝という人が只者でないというのは明らかなわけです。
御輿に乗っているだけで満足するお坊ちゃんなら、我が儘を周りに押しつけるだけのお坊ちゃんなら、そこまでする必要など何も必要ないわけですからね。

剣豪将軍義輝 中 孤雲ノ太刀<新装版> (徳間文庫)

剣豪将軍義輝 下 流星ノ太刀<新装版> (徳間文庫)

【くるまのおと】まずはBMWネタ

【BMW雑記帳】改め【くるまのおと】開幕致します。
「くるまのおと」の意味ですが、「クルマの音」「クルマNote」「来る魔の尾と」などなど、好きな字を当ててください。

で、BMW雑記帳を止めにして、いきなりBMWネタです(爆)

マガジンXのスクープ記事によると、新型3シリーズはセダンとステーションワゴンだけで、クーペとカブリオレは4シリーズになるとか。
これは結構前からいわれていて、E46, E90の時にも同じような噂が出ていました。
結局はセダンとクーペの差別化の問題で、クーペは3シリーズとして発売になりましたけどね。
今回は、AUDIやBENZの4ドアクーペに対抗するため、クーペを4シリーズとして、2ドアクーペと4ドアクーペを発売するということです。
3シリーズで4ドアクーペ出すと、4ドアセダンとの差別化が難しくなるので、4シリーズとして高級化をして差別化するという戦略と。
まあ要するに、クーペが値上げになると(笑)
そうなってくると、たぶん1シリーズのクーペも、2シリーズにする可能性は高くなりますね。
でないとクーペのラインアップで、1と4だと間が空きすぎてしまいますしね。

また新聞報道では、トヨタがディーゼルエンジンをBMWから調達することにしたとか。
初代MINIの時は、BMWがトヨタからディーゼルエンジンを調達していましたが、今度は逆になるわけですね。
欧州市場を狙うのであれば、欧州の規制に対応したディーゼルエンジンの開発が必要なのですが、トヨタはハイブリッド開発に資源を集中していたため、ディーゼル開発が遅れているみたいです。
調達するエンジンが、小型クラスのものなのか、もっと幅広いラインアップに渡ってなのか、報道されていませんでしたが、雰囲気的に全ラインアップのような。
日産がBENZのエンジンを搭載する予定なので、それに対抗する意味もあるのかも知れませんね。

2011年11月27日日曜日

【NEX-5N】Prakticar MC F3.5/135mmを付けてみる

Yashica/CONTAXのSonnarは、拡張Tessarと呼ばれる、戦後に考案されたレンズ構成をしています。が、Prakticar MC F3.5/135mmは、Sonnarを発明したベルテレ氏が考案したレンズ構成をそのまま引き継いでいます。謂わば正統なSonnarですな。
Prakticarには、F2.8の135mmがありますが、こちらはMayer設計で、Carl Zeiss Jena名義とPENTACON名義の両方が存在します。
F3.5の方は正真正銘のCarl Zeiss Jena設計のようですが、西独Carl Zeissとの商標権争いの関係で、Sonnarは名乗れなかったのでしょうね。

このレンズを手に入れたのは、Prakticaをあまり使わなくなってからのため、ほとんど使ってなくて、印象がないのです。
今回作例を撮影するために持ち出しましたが、こんなシャープな映りをするとは思っておらず、もっと早くに持ち出していればよかった、と思いました。
まあ開放F値が3.5と、135mmとしてはかなり暗い方なので、なかなか持ち出す気にもなれなかったのですけどね。
大口径の明るいレンズが好きなもので。

開放F値を押さえているせいか、Jena物としては、球面収差も色収差もよく抑えられていて、シャープで端正な映りをしています。
かといって、ピントが合ったところがカリカリにシャープという程でもなく、OLDレンズらしい柔らかさも備えています。

まずは最短での作例。F値が暗いため、ボケは少ないです。



Prakticar MC F3.5/135mmの作例はこちらから