2019年12月5日木曜日

星系出雲の兵站-遠征-2 / 林 譲治



今回は人材育成についての話が出て来ます。
軍艦や輸送艦を大量生産することができても、それを操り運用する人員がいなければ只の鉄の塊にしか過ぎないのですが、優秀な人材を育成するというのは途方もない時間が掛かります。
現代の日本でそのことがちゃんと分かっている経営者って、一体どのくらいいらっしゃるのか。
#表向きは「人材育成を第一に考えてます」とか言うけど、実態は只の使い捨てだったりするわけでね。

本作の主要な登場人物の中に「兵站官」という、文字通り兵站を主任務にする人物がいます。
まあ題名に「兵站」とあるくらいなので、そういう意味では本作の主人公的な人物ですね。登場シーンはそう多くないですが。
その人が部下に「ひょっとして首を掛けてません?」と言われて、サラッと「管理者の首ってのは、そのためにあるんだ」と答えています。
有能な人は言うことが違いますよね。
世の中の管理職を称する人達の内、これを本気で言える人が何人いるだろうか?