2017年12月7日木曜日

日本史の謎は地政学で解ける / 兵頭 二十八



軍事評論家というイメージが強かったので、日本史を語られるというのが意外でしたが、読んでみると軍事評論家としての観点から語っておられて、軍事や兵站のことを一切考えない歴史家の方々の論よりも、納得の行くことが多かったです。
ただ、最新の日本史についての知識が抜けているようで、日本史の通説部分でちょっと「ん??」と思う点はあったのも確か。

それはさておき、気象変動のデータが掲載されていまして、あまりこの観点から日本の歴史について述べられたものは少ないのですが、これを観る限りでは地球温暖化が人類の化石燃料使用による二酸化炭素増加が原因というのは、錯覚であることがよく判ります。
ま、それは置いておいて、地球に平均気温は殆どの人が思っているよりも短い周期で上下していて、それにより東日本と西日本の作物の収穫量が大きく変動し、故に東側が豊かになったり、西側が豊かになったりし、人の移動と政治の中心が東に行ったり西に行ったりすると。
現代の日本人は食料が余りある環境で生活していて、歴史的には飢饉が頻繁に起こっていたことを忘れてしまってる感じがします。
食うに困るから乱を起こし、戦を起こす。
その観点からの解説は、非常に納得のいくことばかりです。

2017年12月6日水曜日

徹底検証「森友・加計事件」――朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪 / 小川榮太郎



北朝鮮のミサイルが飛んできている間も、そちらは無視して、阿倍首相への個人攻撃に終始する朝日新聞の「報道犯罪」を暴いた本です。
朝日新聞は著者を名誉毀損で訴えるようですが、裁判になったら如何に出鱈目で嘘だらけの紙面を作っているかが明らかにされるだけなのにね。
戦後の朝日新聞は、北朝鮮と中国の共産党のシンパでスパイとしか思えないことばかりやらかしてくれています。

ちょっと調べれば、森友問題は、瓦礫だらけでまともに使えない土地を欺して売りつけようとした財務相近畿局の役人が、瑕疵物件がばれて詐欺で訴えられるのを避けるために大幅値引きしただけだし。
#そういう意味では、事件性があるのは瑕疵物件を素知らぬ顔で売りつけようとした役人と、そもそもきちんと整備せずに瓦礫を埋め立てた航空局の誰かにあるんだが、誰もそのことには触れようとしてない。
加計問題も、既得権を守ろうとする獣医学会と、そこを天下り先としている文部省が結託して新規参入を阻んでいることが問題なのだけど、天下り先の既得権を守る行政こそ違法ではないのかね?

獣医学科新設の前に、医学部新設が42年振りに認められたのに関しては、大手報道各社は問題にしていないのですが、何故かというとその大学には文科省の天下りと日経・読売・朝日新聞各社の方々が再就職されているんですね。
こちらの方がよっぽど問題のはず(大学への補助金が籍だけ置いて仕事をしていない人達の高給になっている)のなんですけど、当然報道各社は知らんぷりですね。
加計学園も、文科省と報道各社のOB再就職を受け入れいていれば、申請を15回も撥ね付けられるようなことはなかったんでしょうけどね。

ちなみに最新、新聞各社は記事の著作権を主張するようになってきていますが、そもそも著作権法では「報道記事は事実を述べただけのものなので、著作権はない」ことになっています。
著作権を守るためという主張は、記事は全て記者の独自の創作物で事実ではない、ということを自ら言っているってことですな。
まあ実際に朝日新聞の報道記事は、全くのフィクションですけどね。


2017年12月3日日曜日

国際法で読み解く戦後史の真実 文明の近代、野蛮な現代 / 倉山 満



「州法と連邦法と国際法の区別が付かないアメリカ合衆国」
「国際法を近いした上で破るロシア(ソビエト連邦)」
「そもそも法を理解できない中国(中共)」
「そもそも人の道を理解できない北朝鮮」
国際法というのがどういうものか理解できない連中が大国としてのさばるようになったせいで、戦争というルールに則った決闘から、何でもありの暴力に満ちた世界になってしまった。
韓国も中共同様にそもそも法というものを理解していない。
しかして日本の一般国民は、強制法である国内の明文法と、合意法であり不文法を含む国際法の違いを理解している人がほとんどいません。
国際法違反を行っても、被害者が加害者を軍事力と経済力で押さえ付けるだけの力を持っていなければ、誰も罰することができないのです。
国際法を破った国を、国際警察のような組織が押さえ込み、国際裁判所のような組織が国際法に基づいた裁判を行い判決を行い、国際警察のような組織が罰則の実行を強制する、と思い込んで&信じ込んでいる人が殆どのようですが、そんなのは日本人の「悪いことをしたら神様が罰を当てるぞ」という妄想以上にあり得ないことなのです。
日本人に必要なのは、国際法となにかをキチンと理解し、それを上手く利用して世界に訴えかけることなのです。

とはいえ、そもそも法を理解できず、国際法の意味も分からない半島国家と大陸国家には、国際法に基づいた説得なんて無理ですけどね。
力で押さえ付ける以外のやり方を知らない野蛮人なんだし。