2015年7月18日土曜日

ティラノサウルスはすごい / 土屋健



ティラノサウルスをメインに、最新の恐竜研究成果を解説している書です。
化石として残る骨だけからでは、なかなか生きていた時の姿や生態を解き明かすことは難しいので、私が子供の頃からティラノサウルスなどの恐竜の復元想像図は頻繁に変わっています。

一時期、恐竜が滅んだのは麻薬中毒が原因だ、という説がありました。
これはシダ類のような裸子植物がアルカロイド系成分を全く含んでいないのに対して、現代の森林を形成している被子植物はどれも多少の差はあれアルカロイド系成分を含んでいるので、裸子植物を食べていた草食性恐竜が被子植物を食べて、アルカロイド成分に耐性のない恐竜は麻薬中毒になって死に絶え、肉食性恐竜も食料の草食性恐竜がいなくなったため滅びたとされたものです。
が、本書によるとティラノサウルスが生息していた白亜紀末期には、既に世界の森林は被子植物が中心になっていたそうなので、この説は誤りですね。
本書では、小惑星落下による地球寒冷化説を、恐竜が滅んだ原因として有力としています。

著者はサイエンスライターで、科学者というわけではないらしいですが、それゆえに素人に判りやすい解説書になっています。

2015年7月15日水曜日

【くるまのおと】笑顔になれるクルマを作ることなんです

池田直渡「週刊モータージャーナル」:「常識が通じない」マツダの世界戦略

マツダの目標は何かと問うと、題記の答えが返ってくるそうな。
こんな抽象的な目標では、何が笑顔になれるかの定義ができず、定量化ができず、数値目標が立てられず、メーカーとして開発目標が立たないからやれない、ということになるのですが、今のマツダは真面目にこれに取り組んでいるんだそうです。
その「笑顔になれるクルマ」のために、コンカレント生産技術を極め、SkyActiveという基本に立ち返った地道な改良を行い、魂動デザインのコンセプトを固めると。

実際、私が購入したDemioは、笑顔になれるクルマでした。
前のBMW 318tiもそうでしたが、運転していて楽しいだけではなく、同乗者にも快適で笑顔をもたらしてくれています。
これからもこういうクルマを造り続けて欲しい物です。

とはいえ、「マツダは小さい会社です。2%の人に満足してもらえるクルマを作り続けられるように、理想を追求していきます」と、自社の規模を認識して徒に量を狙わない戦略を取っています。
バブル期の頃に銀行から派遣された経営者が、量を拡大する方向に走って、車種をやたらと増やし、ディーラーを5チャネルに拡大し、結果大やけどをした経験から、こういう戦略に行き着いたんだと思います。
まあ、メーカーが財務屋やコンサルタントという連中の言いなりになるとろくなことがないってことっすな。

【NEXUS5】週間売り上げランク2位

4月の半ば辺りから、毎週の売り上げランクにNEXUS5が登場するようになって、何で今頃?と思っていたら、先週末の集計ではとうとう2位に。
「ゼロ円一括でばらまいているからだ」という人もいるけど、NEXUS5発売から3〜6ヶ月後くらいもゼロ円一括でばらまいていた時にはランクインしていなかったし、ゼロ円端末は他にも色々あるのだから、それは大きな理由ではないと思います。
SIMロックなしで最新のAndroidが使える端末ということで、人気があるのかな?

2015年7月13日月曜日

光圀伝 / 冲方丁





面白すぎる。
他に言葉が思い浮かばないくらい、面白すぎる。

史実にできる限り忠実に書かれてはいると思われますが、作者独自の創作もたっぷりで、その内容も史実なのか創作なのかほとんど区別が付かないくらいうまくできています。
黄門様というと、年寄りになってからの漫遊記ばかりが有名で(こちらは完全な創作ですが)、史実に基づいた実像の若い頃からの姿を描いた小説も映画も漫画も、不思議とないのですよね。
本作を読む感じでは、歌舞いた若造の頃の水戸光圀は、誰がどう描いても面白い小説や映画や劇画の主人公になるだろうと思われるんですけどね。

ターミネーター:新起動/ジェニシス

ターミネーター:新起動/ジェニシス

2週間連続で映画館へ行くのは久しぶりだ。
ことしは映画の当たり年ですわ。
マッドマックス 怒りのデス・ロードも行こうかなと思ったんですが、3週連続は時間的にも懐的にも痛いのと、主演がメル・ギブソンじゃないというのでパス。

で、ターミネータはシュワちゃんが復活!!ということで、観に行かんわけにはいかんよね。
そのせいかナイトショー時間に行ったにも関わらず、ほぼ満席。
先週のアヴェンジャーズが、同様の時間帯でガラガラだったのと大違いです。

でまあ、「新起動」と原題にない単語が邦題に付与されているのですが、いつもはセンスのない邦題ばかりなのに、今回は非常に的を得たタイトルです。
タイムトラベル物は便利ですよね、話がいくらでもリセットできる。
問題は出演者が若返れないことですが、歳を取らないはずのターミネーターが年寄りな外見をしている理由もリセットして辻褄合わせをしています。
そのお陰で、次回に続く、という終わり方w
まだまだターミネータの世界は終わらんぜよ。