2007年6月19日火曜日

iPhone 衝撃のビジネスモデル / 岡嶋裕史



「電話を再発明する」とJobs氏が発表した革命的携帯電話がもたらす、画期的なビジネスモデルの概要を解説した書です。
なかなか鋭くJobs氏の狙いを突いていると思います。
けど、この人、一つ大きな勘違いをしてますね。AppleというかJobsの失敗した例として、Newtonが上げられているのです。が、Newtoneは発売当時CEOだったアメリオ氏がJobs氏の真似をしようとして転けた製品で、Jobs氏は関わってません。
まあJobs氏が「先のことは見えるけど足下は見えない」ことは確かですが、逆に言えば先の見通しは誤ったことないんですよね。Jobs氏の大きな失敗といえばLisaが上げられますが、先進的すぎて失敗はしましたけど、そのアイデアがMacとなって大成功になったわけですから、見通しそのものを誤ったわけではないですね。

日本のメーカーは、どうも使い勝手(所謂ユーザーインターフェース)の研究を真面目にやっているところはなく、携帯電話の操作メニューにしても人間工学の基礎も知らない「企画」という部門の素人が、机上であれやこれやと考えているだけで、使い勝手の悪いものしか出てきません。
#まあ欧米製でもApple以外は日本と似たようなメーカーが多い気がしますけどね。
##それでも欧米人は直感的に正解に辿り着ける性質があるようですけど、日本人は頭で考えすぎて使いにくいものしかできてこないのです。
いずれにしても、これからの携帯電話の競争は、iPhoneのライセンスを手に入れたところが制することになるでしょう。

2007年6月18日月曜日

Pitty / admiravel chip novo



ブラジルの女性ヴォーカリストの作品です。原題はポルトガル語なのですが、邦題はその英語訳のカタカナ表記という変なことになってます。帯に「ブラジル版ニルヴァーナ」とあります。はっきりいって、この邦題といい帯の謳い文句といい、考えたレコード会社の奴はアホです。
買ったCD屋さんでも「女版ニルヴァーナなんて売り方したら却って売れなくなる」と説明文を書いてはりましたが、正にその通りだと思います。PittyはPittyであって、それ以上でもそれ以下でもありません。本人もインタビューではっきりとそういうことを言っています。
残念なのは、私の好みとしてはちょっとポップなことですね。純粋なHR/HMではなく、HardRockテイストのポップロックな感じなので。私の好みからちょっと外れるということを除いては、楽曲も演奏・歌もしっかりしていて、お奨めです。


玩具修理者 / 小林泰三



先日読んだΑΩ(アルファ・オメガ)―超空想科学怪奇譚は、本作の後編とあったので買ってみました。
けど、「玩具修理者」という名前以外は何も共通点ありません。まあ面白かったけど、なんか解説書いていた人に騙された感じ。
短編の「玩具修理者」と中編の「酔歩する男」の2編が収められていますが、「酔歩する男」の時間の流れについての考察は、私も似たようなことを考えていて、そのアイデアで小説が1編書けるんじゃないかなぁと思ってしましたが、こういう作品があるのだと「パクリ!」と言われそうで、没ですね (-_-;;;


2007年6月17日日曜日

【BMW雑記帳】水素エネルギー

今月の特選外車情報FROADに、M635CSi&M1の小特集あります。

さて、BMWは環境問題対策として水素エンジンをメインに開発を進めているわけですが、「環境問題ではなぜウソがまかり通るのか」では「使える水素エネルギーはビッグバンの時に全部使われていて、残っているのはエネルギーとしては使えない水素原子だけだ」という件があります。確かにどこかの地下を掘ったら天然の水素ガスが湧いてくるわけではなく、水を電気分解して水素を得るというのが、現在考えられている方法です。そして水を電気分解して水素ガスを得るのに必要なエネルギーは、得られた水素ガスから取り出せるエネルギーより多いわけで、取り出すためのエネルギー源に石油を使ったら何の意味もございませんわな。
なので、BMWでは電気分解するための電力を太陽電池から得ようとしているのですが、その太陽電池を製造するためのエネルギーは、製造された太陽電池が発電能力がなくなるまでに生み出すエネルギーとあまり変わらない状況です(以前は得られるエネルギーの方が少なかったが、発電効率改善で多少プラスになっているはず...だけどどこかに正確な資料ないですかね?)。
2〜3週間前の週刊ポストのメタルカラーの時代に、太陽光をレーザー光に変換してエネルギーを取り出すという研究をしている方がおられるのですが、その方は取り出したエネルギーの貯蔵にマグネシウムを使用する方法を提唱しておられます。この方法を応用すれば、水とマグネシウムを搭載して、水を電気分解しながら水素と酸素を生成し、エンジンの燃料として供給することが可能になります。
#でもそういうことをするなら、マグネシウムから取り出した電気で電気モーター回してクルマを走らせる方が合理的か...。

エタノール燃料に転換することで、石油使用量を減らせるということで、農作物が全般的に高騰しているのですが、アメリカがエタノールの原料として使用しているトウモロコシは、エタノールへの変換効率が悪く、生成されたエタノールのエネルギー量よりも生成に必要なエネルギー量の方が多く、製造に大量の石油が使われているとか。一体何をやっているのか判りませんな。
日本海で海藻を大量生産し、それから効率よくエタノールを生成することで、エネルギー問題を解決しようという案もあるそうです。本当に海藻の育成から収穫、エタノール生成に必要なエネルギー量が、生成されたエタノールから得られるエネルギーより格段に少ないのであれば、画期的な事業なのですが...この手の話は数字を誤魔化したウソが多いですからねぇ。

月刊川村ゆきえ3



昨年、アイドル稼業復活でいきなり2冊連続で月刊に登場したゆっきーでございますが、3が出ました。売れっ子なのですね。胸とおしりを強調したカットだらけで、大股開きも多数ありで、普通の売れっ子アイドルだったら嫌がってやらない仕事ですな。でも嫌な顔せずお仕事してます。しかしめーしゃさんの写真、ここのところどーもよくない気がする。今回のはなんちゅーか、誰が撮影してもゆっきーならこういう感じになるだろうという写真で、藤代さんらしさが見受けられず。


環境問題はなぜウソがまかり通るのか / 武田邦彦



何故かって「本当のことを言って真面目にやったら儲からないから」に尽きます。
まあそれをきちんとしたデータを基に、大学教授が理路整然と説明しているところに、この本の価値があると思います。とはいえ、ほとんどの人は朝日新聞を代表とするでっち上げ記事しか書いていないマスコミの方を信用するんでしょうけど(笑)
#ちなみに私の高校時代の友達が、大学時代に朝日新聞で編集のアルバイトをしておりまして、どれくらいでっち上げの記事を書いたかの武勇伝を聞いております。

私が子供の頃には「二酸化炭素が増えると太陽から地表に届く光が減って、地球は寒冷化する」と言われておりました。正確には「石油や石炭を燃やすときに出る煤煙が、太陽からの光を遮る」ということらしいのですが、今とは完全に逆で「石油の消費増大で、氷河期の到来が早まる」と言われていたのです。映画「Day After Tomorrow」などは、その説から来ていると思います。
温暖化するというのは最近の説、というか観測データで地球の平均気温がここ数十年程の間が上昇傾向にあるので騒がれているのです。が、地球の歴史からいうと現在は間氷河期といって、氷河期の最中だけどちょっと暖かい期間で、むしろ寒い時期になるのですよね。そもそもその平均気温の上昇の原因が、二酸化炭素の濃度が増えたことかどうかも不確かで、太陽の黒点活動やらその他原因として考えられる要素は一杯あるのですけどね。まあ石油をガンガン燃やして熱にしたら、地球にその熱が籠もって温度が上がるような気はするから、一般人には判りやすい構図ではあります。

その他にも色々と、マスコミによってでっち上げられたウソの数々を曝いておられます。でも残念ながら、一旦そういうウソが世間全体に広まると、それが常識のようになってしまい、いくら言っても間違った常識を真実と信じ込んで盲進するのですからどうしようもない。そのウソで儲けている企業が、マスコミのスポンサーになって更にマスコミにウソを垂れ流させ続け、ますます儲かるという図式はなかなか覆りません。