2017年11月3日金曜日

龍馬は生きていた / 加来 耕三



加来氏の小説は久しぶりに読みました。
本作は改変されたと思われる明治維新の歴史を、本当の歴史に復元するという実験小説だそうです。
しかし、実際のところ、今我々が史実と信じ込まされている歴史は、妙なところがあって、素直に実際に会ったこととは信じられないことも事実なんですよ。
最初の方は説明が多くて読みづらい部分があって、なかなか読み進まなかったのですが、中盤からは状況が理解できて、面白く読んでいけました。

Walk The Earth / EUROPE



再結成されてから、コンスタントにアルバムをリリースしていますね。
本作も今にもEUROPEらしい楽曲が並んでいます。
John Norrumの曲は少ないですが。
今回は最近流行のスタジオライブ式の録音方式を取ったそうで、更にOLD SCOOLなサウンドを求めて、Abbey Road Studios(Beatlesの後期の録音は全てここで行われた)で録音したそうです。
メンバーが同時に演奏することでグルーヴ感を出すのが目的なのですが、別々に録音するのに比べて製作期間が短縮できるのも利点ですね。

2017年10月29日日曜日

ブレードランナー2049

ブレードランナー2049

上映時間163分の大作。
本編開始前の予告とか合わせると2時間50分になるので、トイレを我慢するのが大変でした。
最後のエンドロールが始まったところで、我慢できなくって途中退場してしまいました(苦笑

バーチャル・恋人のJOY役のアナさん、とってもキュートでございます。
レプリカントが人恋しさに、バーチャルな恋人を購入して、毎晩仕事の辛さを慰めて貰うという設定が、ちょっと怖いものがありますが。

SONYの製作だからなんでしょうけど、劇中でSONYの広告とか(今あるのではなく、未来−劇中では過去だけどーの)製品が出て来るのが、ちょっと気になりました。
プジョーの広告も一回登場したけど、SONYとプジョーってなんか関係あるのかな?
ブレードランナーの愛車には特にどこのメーカーのブランドマークも付いてなかったけど。

撮影はARRIの機材を使っているそうです。
ということはレンズはZEISSなんだけど、色収差が気になる箇所が少しあって、シネレンズだとZeissでもまだ色収差が残っているのがあるのか、カメラマンが古いArri-Zeissのレンズを好んで使っているのか…。

信長の二十四時間 / 富樫 倫太郎



単行本で発刊されたものから大幅に加筆訂正されて文庫化されているそうです。
富樫氏の小説は初めてなのですが、文章が非常に読みやすく、情景がスッと頭に浮かんでくる描写力は素晴らしいですね。
ページ数の多い分厚い本なのにも関わらず、あっという間に読み終えてしまいました。
タイトルに「二十四時間」とあるのは、米国テレビ番組「24」の手法を取り入れたからと解説にありますが、事件の前後24時間だけを描いているわけでもなくて、全三章構成の内、第一章はそこへ至るまでの数年分くらいが描かれています。

ここで描かれている、本能寺の変の黒幕については、前にちらと聞いたことがあるのですが、しっかりとした時系列で小説化して、真実味を与えているのは他になかったと思います。
実際、惟任日向の守が何故にああいう行動に出たのか、未だに誰も答えを出せないことを考えると、濡れ衣を着せられたというのが一番真実味があるんですよね。