2018年3月15日木曜日
桜の科学 日本の「サクラ」は10種だけ? 新しい事実、知られざる由来とは / 勝木 俊雄
桜という植物について、我々は知っているようで、実は何も知らなかったりします。
なので、本書でお勉強をしましょう。
色々と興味深い話のオンパレードで、やはり桜のことは何も判ってなかったなと思わされました。
今年もそろそろ桜の開花時期ですが、桜の撮影の時にこれまでとはひと味違った視点で眺めることができそうな気がします。
巻末に紀伊半島南部で、新種の桜の自然種と思われるものを調査中という話が出て来るのですが、一昨日のニュースで新種と確定したと流れていました。
この新しい桜が、ソメイヨシノと共に、日本の春を彩るものになりそうです。
2018年3月12日月曜日
蒙古襲来と神風 - 中世の対外戦争の真実 / 服部 英雄
逆説の日本史の中で、本作著者の前作蒙古襲来
が、この度、最新の考古学の成果を踏まえて、更に新書版ということで専門家ではない一般の人にも読みやすいように配慮して、書き直されているそうです。
とはいえ、かなり詳細に語られており、また参考にされている資料も多岐に渡るため、読みこなすのに時間が掛かりました。
1ページに書かれている内容の密度が濃いことも、読むのに時間が掛かった理由でもあります。
「神風」という幻想が、大東亜戦争へ国民を向かわせた原動力の一つになったのは、間違いのないところだと思いますが、その思い込みがどこから来たのか?という話から始まります。
最初の文永の役は夏で、公家達の日記から台風が来たことは間違いないそうですが、台風一過の後も戦いは暫く続いていたそうなので、台風で敵が全滅したわけではないようです。
更に2回目の弘安の役は冬で、公家達の日記からも台風や嵐が来た様子はないそうです。
戦前に東京帝国大学のお偉い先生が称えた説が、延々と信奉され、その説を孫引きした学説が蔓延って、神風伝説が作られたんだそうで…。
憲法にしてもそうですが、東京帝国大学の先生方は、政権の御用学者さんばかりなんですかね?
まあ、今でも一番高給取りの役人は、最高裁裁判長と東京大学学長だそうなので、その座を狙うために政権に忖度した学説を広めているのかも知れませんけど。
登録:
投稿 (Atom)