2015年5月15日金曜日
陣星、翔る 陣借り平助 / 宮本昌孝
シリーズ第三弾なのですが、こんな面白いのを宮本氏が書かれていることは全く知らず、発刊されたばかりの本書を買ってから第三弾であることに気が付いた次第。
第一弾はかれこれ十年以上前に発刊されていて、その頃はまだ氏のことを知らなかったから、見落としていたのは仕方がないとしても、第二弾が昨年発刊になっており、何故それを見落としたのか。
主人公や登場人物のキャラクタ設定といい、ストーリーのアイデアと構成力といい、文章のよく易く判りやすさといい、読み始めてあっという間にストーリーに引き込まれてしまいます。
相変わらず上手いです、面白いです。
早速にでも、第一弾と第二弾を探しに行くことにします。
2015年5月12日火曜日
美鋼変幻 ―「たたら製鉄」と日本人 / 黒滝 哲哉
先日読んだ書で、たたら製鉄の素晴らしさを改めて認識したので、更に詳しく知りたくなって、本書を見つけて買ってみました。
たたら製鉄が生み出す玉鋼は、西洋式の溶鉱炉から生まれる鉄と異なり、硫黄や珪素が少ない純度の高いのが利点です。
珪素が多いと脆くなり、日本刀特有の折り返し鍛造ができないのだそうです。
なので、溶鉱炉の鉄では日本刀は作れないと。
よって日本刀という日本特有の文化を守ろうとすると、たたら製鉄を続ける必要があるわけ。
が、そのために大量の照葉樹林が必要になるという欠点があることも判りました。
なので、大量にたたら製鉄を行うわけにもいかないようです。
朝鮮半島で、古代の製鉄が続かず消滅してしまったのも、半島は森林が少ないために十分な量の炭(つまりはその元になる木材)が供給できなかったからでしょうね。
今でも岩山ばかりなのは、鉄の生産のために木を切り過ぎてしまったのかも。
2015年5月10日日曜日
科学するブッダ 犀の角たち / 佐々木閑
著者は仏教学者さんですが、科学や数学への知識も深いようで、本書の3/4は科学や数学の話です。
にも関わらず、それでも本書は仏教の書です。
最後の章では、仏教と科学の相似性についてと、他の宗教との違いを解説されています。
色々と興味深いというか考えさせれる話が多かったです。
それにしても、お釈迦様(釈迦族の王子ゴーダマ・シッダルタ ー 本書では「ガウダマ・シッダールタ」と表記)が、実際してない架空の人物説があるのは知らなかった。
架空の存在だとしたら、それを産みだした人は何の目的でそういう架空の存在を生み出したんだろうか?
教団を立ち上げるのに、悟りを開いた人物をでっち上げ、その教えを我は受け継いでいると称したのかなぁ?
そんな回りくどいことするなら、我は悟りを開いた、と称する方が簡単だろうに。
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