時間という観念自体が錯覚であるという説もありますが、例え時間が逆戻りしても人間には知覚できない(記憶も逆戻りするから)んですけどね。
ちょうどこれを読んでいるときに、映画
TENET (公式サイト)を観て来ましたが、この映画みたいな時間の戻り方は、まああり得ないでしょうけどね。
量子レベルで量子時間(というのがあるかどうかも不明ですが仮説的に)レベルでは逆行することがあり得るらしい、というのが本書のメインテーマです。
でも内容的には、時間が逆行するというよりかは、エントロピーが逆行するという方が正しいような気がします。
まあそのエントロピーの逆行を、時間の逆行と言い換えても、数式的には差はないのかも知れませんけどね。
量子コンピュータ上での計算で、秩序から無秩序になるべき結果が、一旦無秩序になりかけて秩序に戻った例が出たそうで、量子レベルではエントロピーの逆行があり得るのではないか、という話なのですが…追試報告や他の研究所での再現例は、今のところないようなので、未確認で仮説状態ですね。
量子レベルでエントロピーの逆行ができたとして、我々の確定レベルで再現ができるかというと、量子レベルの未確定状態が再現できないのだから、無理ですよね。