2012年2月18日土曜日

【NEX-5N】Pancolar F1.4/55mmを付けてみる

PENTACON公社が威信をかけて製作したPENTACON Super専用レンズです。
当時、標準焦点域でF1.4というのは、西側Carl ZeissがContarexに開発したF1.4/55mmくらいしかありませんでしたので、かなりの大口径レンズだったといえます。

このレンズは何故かガラスが結構濃い黄色になっており、カラーフィルムで撮影すると真っ黄色になります。
放射性物質を含んだガラスを使用していて、そのせいでガラスが黄化しているのではないか、という噂もありますが、私がこのレンズを入手した10年前から、特に黄色が濃くなったということもないので、元からこういう色だったのではないかという気がします。
またこの黄色の具合が、モノクロ撮影時にコントラストを上げるために使用するイエローフィルターにそっくりなので、カラーがまだほとんど普及していなかった共産圏向けに、モノクロ専用と割り切って高性能化を優先していたのかも知れません。

デジタル時代になり、更に優秀なRAW現像ソフトが登場したことで、この黄色に偏った色も完全に補正することが可能になりました。
NEX-5NのJPEG出力と、RAW現像して色補正したものの比較がこれですが、完全に補正されて普通の色にできています。


最短が39cmと結構短く、最短で撮影するとブワっと暈けてくれます。
ピント箇所のシャープさは差ほど高くありませんが、柔らかいボケはポートレートに向いていると思います。


Pancolar F1.4/55mの作例はこちらから

2012年2月12日日曜日

【NEX-5N】Prakticar F2.4/35mmを付けてみる

F2.4という珍しいF値の35mmレンズです。
設計はCarl Zeiss Jenaですが、バヨネットマウントのは、何故か絞りに油が付着して動きが悪いのが多いみたいです。
以前所有していて車上荒らしに盗まれてしまった個体もそうですし、今回マウントをNikon-Fマウントに改造したのを購入しましたが、これもそういう状態になっています。
映りは定評があるのですが、以前所有していた個体は、どうにも納得のいく映りになったことがなく、絞りの油付着もあることから不良個体だったかと思います。
M42マウントのを入手したこともあるのですが、そちらは全く異なる映りで、これが本来のFlektogonの映りかと思った覚えがあります。
しかしそのM42マウントのFlektogon...一体どうしたんだっけ?何かが気に入らなくてヤフオクで処分したんだと思うのですが、何が気に入らなかったのかを全然憶えてない (_ _;;;

今回入手した個体は、絞りの油付着はあるものの、ピントの山はF2.4の割にははっきりしており、ピントの山の出方も全面で均等で、製造はきっちりとしているように思います。
となると絞りの油付着は、鏡胴設計自体が不味いってことですかね?

最短が19cmと、ほとんどマクロのようなレンズです。
小型軽量なので、スナップにはよいレンズです。
ボケはPrakticaとしては綺麗な方ですね。


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【NEX-5N】Rollei SL35用 Planar F1.8/50mm Carl Zeissを付けてみる

eBayで何気にMade in West GermanyのRollei SL35バヨネットマウント用のPlanar F1.8/50mmを落としてしまいました。
先日Made in SingaporeなのをeBayで買ったばかりなのですが、HFTコーティングの抜けのいい映りが、逆にCarl Zeissらしいドラマチィックな描写に欠けている感じがして、思わず独逸製に手を出してしまった次第。
Carl Zeiss銘なのですが、T*マークはなく、シングルコートっぽいです。
シリアルからするとT*になる直前のレンズっぽいですね。
たぶん、その後のMade by Rolleiなレンズと設計は同じだと思いますが、ボケの感じが如何にも昔のレンズという雰囲気のボケで、Singapore製HFTのとは異なった描写です。
映りの善し悪しだけでいうなら、新しい方が端正で綺麗な映りです。
が、Carl Zeissらしいとなると、古い方でしょうか。
とはいえ、このF1.8/50mmは、Viogtlaender Ultronの流れを引く設計で、純粋なPlanarとはいえないらしいのですけどね。


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