2016年1月16日土曜日

民間薬の科学 病気やケガに効く……民間の言い伝えはどこまで科学的か!? / 船山 信次



漢方薬や洋の東西を問わず民間で古くから薬として使われてきた植物や鉱物、生物などを網羅し、各についてその効能の謂われの是非と有効成分を解説した書です。
色々と「ほうほうそうなのか」と興味深く読ませて戴きました。
薬になるだけではなく、現代では麻薬に分類されているもの、毒物になるものなども掲載されています。
悪用はしてはいけませんw

2016年1月12日火曜日

ニュートリノでわかる宇宙・素粒子の謎 / 鈴木 厚人



カミオカンデ、スーパーカミオカンデ、カムランドの建設と測定に、ずっと関わって来られた方による、ニュートリノの解説書です。
私みたいな素人にも非常に判りやすく、読みやすく解説されています。
これまでも量子力学や素粒子に関する書籍は、色々と読んできていますが、ニュートリノについては詳しく解説されたものは読んだことがありませんでした。
ニュートリノとはなんぞや?に答えてくれる入門書としては、非常にいい本だと思います。

またちょっとだけヒッグス粒子が質量を与える原理についての解説が出ていまして、それがこれまで全然聞いたことがない原理だったので、ちょっと驚きました。
ヒッグス場という場による質量発生のメカニズムとは、また全然別の仕組みなので、面白いというか、悩まされるというか、またヒッグス粒子について調べ直さないとという感じです。

血脈の日本古代史 / 足立 倫行



自身の説の裏付けを取るために、遺跡などを研究されている方々に実際に会って意見を聞き、自説の補強や裏付けとされています。
在野の歴史研究家を名乗る方は、独善的で独りよがりな説を打ち出す方が多いのですが、この方は色々な方の意見を真摯に参考にされ、キチンとした裏付けを取ることを優先されているように感じました。
過去の著書や参考にされたものは読んでないので、たぶんそれらと合わせて読むべきなのか、記紀の暦年が2倍年と4倍年を混ぜ合わせて採用されているなどの根拠が、本書には記載がなかったりするところがあります。
しかし、本書で語ろうとされている部分については、きちんとした根拠や裏付けを提示されていますし、それがない場合はそのことを明記した上で説を述べられています。
そういう意味では、結構信頼できる説を語られていると思います。
が、いかんせん、きちんとした裏付けになるべき古墳群は、宮内庁が調査をさせてくれないため、どうしても憶測に頼ることが多くなってしまいますね。
逆にそれは筆者が、きちんと真面目に真実を追究しようとするからで、その憶測をそのまま「これこそ真実だ!」と述べている他の歴史研究者とは違います。
過去の著書も読んでみようと思います。