1940年代のロスアンジェルスで実際にあった事件を元にした小説の映画化です。
'40年代のアメリカといいうのは、第2次世界大戦に勝ち絶頂期にあったわけで、登場する人々の様子や街の雰囲気がかなりバブリーですね。男も女も仕立てのいい服をバリッと着こなして格好いいですな。
でもその反面、登場人物みんなが他人にも自分にも嘘を付いて生きていて、ストーリーも主人公がみんなの嘘を(偶然も手伝って)暴いていってしまい、ドンドンと人が信じられなくなっていく。
犯人もストーリーの流れからは全く想像が付かない人物で、理由も映画を観ただけでは(犯人の告白シーンまで)全く判らないです。
たぶん原作の小説なら、途中で色々とヒントが隠されているのでしょうけど、映画の上映時間内ではそこまで描ききれなかったのでしょうね。
R指定ということで、かなりどぎつい性描写があるのかと思ってたらそうでもなく、惨殺死体シーンがあるせいみたいです。
最後はハッピーエンドになっていましたけど、現実の事件では果たしてハッピーエンドで解決したのでしょうか?
2006年10月20日金曜日
2006年10月19日木曜日
一万年の天皇 / 上田 篤
天皇の皇統についての本が続きますが...こちらは縄文文化から現代までの、日本社会における天皇の位置付けを紐解いたものです。とはいえ、縄文時代から近世までについては状況証拠からの筆者の推測なので、中にはどうかなぁ??という説もあります。でも説としてはなかなか興味深く読ませて戴きました。
上田氏は、「天皇の遺伝子」の蔵氏とは逆に男女関係なく長子相続を支持されています。
2006年10月18日水曜日
天皇の遺伝子 / 蔵 琢也
ミトコンドリアの遺伝子が母からしか遺伝せず、父からは遺伝しないことは知っていましたが、性別を男性に決定するY染色体は父から息子にしか遺伝しないことを改めて認識することになりました。
染色体は対になっており、卵子と精子にはその対の片割れ同士が結合するわけですが、親が卵子なり精子なりを作るために染色体対を分ける時に、元の染色体対からシャッフルするそうです。
が、Y染色体だけは対になるX染色体とシャッフルすることがなく(X染色体同士ならシャッフルされる)、他の染色体と異なり、Y染色体だけはほぼそのまま父から息子に伝わるということです。
「ほぼ」というのは、DNA配列が突然変異で一部置き換わることがあるからです。
蔵氏は遺伝学の立場から、男系天皇の正当性を訴えておられ、「女系天皇」という一般的な呼び方は誤魔化しで「雑系天皇」というべきであると訴えられています。私も「女性天皇」はともかく「女系天皇」という呼び方に違和感があったのですが、本書で違和感の理由がはっきりしました。
男性しか天皇になれないというのが男女平等の今の世にそぐわないという理由で、愛子内親王を天皇に祭り上げようとする雰囲気が強いですが、平等というのなら長子相続というのは不平等じゃないのでしょうかね?西洋でも日本でも古代には末子相続という制度もありましたし、王の崩御後に息子ではなく弟が王位を引き継ぐというのも皇統では珍しくありません。
女性天皇を認めるなら、宮家を含めて適当な年齢の候補者の中から八幡宮のご神託で選ぶべきじゃないのかなぁ?
まあ私は本書の作者と同じく、旧宮家の男性を皇統に復帰して頂くのがよいと思いますが...秋篠宮家に男子誕生で、愛子天皇はなくなったもようですね。本当に日本人は雰囲気で流されるから。
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