2021年2月19日金曜日

砂塵の掟 オッドアイ / 渡辺裕之

 

渡辺裕之氏の各シリーズの登場人物が、他のシリーズにゲスト登場することが度々ありますが、今回は傭兵代理店とのミックスみたいな感じになっています。
以前、本シリーズの主人公のキャラが傭兵代理店の主人公と被ってると書いたことがあると思いますが、作者のそれを実感しているのか、クレージー京介に「あんた藤堂さんに似てる」と言わせています。

とはいえ、本シリーズはあくまで日本の警察官と自衛隊の活躍の範囲を飛び越えることはできないのですが、今回は結構逸脱しそうになっています。
一見、平和で呑気な日本国ですが、危ないバランスの上で辛うじて成り立っている平和であることを、かみ締めましょう。

2021年2月17日水曜日

All the Best / Mark Boals & Ring Of Fire

 

Mark Boals氏の若い頃のベスト曲を集めたベスト盤です。
この方は本当にいい声をしてるなぁ、と改めて思いました。
イングヴェイのバンドにいたときのイメージを強く持っている人が殆どなので、そういうのを期待する人には期待外れかも知れませんが、歌声の素晴らしさと上手さを堪能するには、やはりバラード曲の方がよりよく味わえます。
本人もそういう歌い方の方がきっと好きだから、そういうじっくりと歌い上げる曲を中心に選んでいるんだと思います。

2021年2月15日月曜日

陰謀の日本近現代史 / 保阪 正康

「陰謀」とありますが、大東亜戦争時期の日本政府と軍部の首脳陣の低能さと幼稚さ加減を考えたら、「陰謀」なんてできるだけの有能さがあったら亜米利加や中華民国との戦争に勝ってるよな、としか思えんのですよね。

しかし問題は、現代日本でもこの頃の首脳部同様の政府閣僚や会社経営者などが殆どで、やっていることは変わってないことでしょう。
無謀というよりも何も考えていないとしか思えない計画というか妄想による線表を描いて、「みんなが一致団結して努力すればできないことはない」というかけ声の下に無理強いを行い…結果、ありとあらゆる部門で半島や大陸のパクリ製品に破れ、今や最先端技術でさえも後れを取る有様。
 

上に立つ人たちの無知蒙昧さと幼稚さは、あの頃から全く変わっていない。
日本人の特性とは思いたくないのは、明治維新から第一次世界大戦頃の日本政府首脳陣が、如何に世界の情勢をしっかりと見据えて、日本の地位を向上させるためにどれほどの苦労を重ねたかを知れば、その後の世代が何でこんなにも情けない連中ばかりになったんだろうかと不思議に思ってしまいます。