2021年7月31日土曜日

武田信玄 500年目の真実 / 井沢 元彦

武田信玄というと、戦国時代の大名の中でも一二を争う人気キャラクタですね。
その信玄の生涯についての史料というと、甲陽軍鑑となるのですが、日本の歴史学者さん達は長らくこれを偽書と決め付け、歴史史料としては認めていなかったんだそうで。

詳しくは本書を読んで戴くとして、日本の学者さんというのは、真実を追究するという学問の本質をご存じないのか?と思ってしまうことばかりですよね。
今のコロナ禍も、医学博士ではあるけど、ウィルスの専門家でも感染症対策の専門家でもない人を、閣僚のアドバイザーとして起用して、ウィルスの専門家は排除されていることから、嘘を付く学者による人災であるわけです。
企業でも、本当のことをいう真面目な人間は排除され、嘘や誤魔化しばかりの人間が出世して、結局現在の日本企業の凋落を招いているわけで。

「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」
この信玄の作と言われる言葉の意味を、じっくりと考えて貰いたいものです。


「脱炭素」は嘘だらけ / 杉山 大志

日本のお役所が嘘だらけの言い訳で政策を無理矢理実行するのは有名ですが、いまや世界的にヒステリックな感情論だけで嘘だらけの政策が推し進められようとしています。
元々、地球の平均気温が年々上昇しているという統計自体も、一部の都市のデータしか元にせずに平均値を出していたりして疑わしいのですが、そもそも18世紀半ばまで地球は小氷河期で寒かったんだから、気温が上がって氷河期が終わったことを歓びはすれ、地球環境が破壊されて人類が滅亡する、というのは大嘘もいいところなのに、誰も疑おうとしないのは何故なんでしょうね?
日本だと縄文時代が今よりも地球の平均気温が3℃くらい暖かい時期で、北海道や東北を中心に豊かな植生に支えられて、飢えの心配もなく平穏な生活が送られていた時期です。
それのどこが問題なのか?

日本の歴史は、地球の気温上昇と下降の繰り返しの中で、東の勢力が優勢になったり、西の勢力が優勢になったりしています。
暖かいと関東地方の米の収穫量が増え、兵糧米が充分に供給できるので、動員可能な兵員が増え、戦力が増し、西の勢力を押さえ込むことができる。
寒いと関東地方が不作に成り、兵糧米が確保できず、兵を出すことができず、西の勢力が優位になる。
この繰り返しで、日本の政治の中心が京都ー>鎌倉ー>京都ー>江戸ー>京都と政治の中心地が、西に東にと交互に動いていたわけです。
明治維新は、一瞬京都に中心が移動した後、東京に移動していますが、全国統一支配体制になったので、関東の豊作不作に関係なく、全国から食料を集めることが可能になったからできたことですね。

それはさておき、人類が化石燃料を燃やして排出しているCO2の量など、地球自然環境が排出している量に比べると微々たるものなので、いくら人類が排出量を減らしたところで、地球のCO2増加が止まるわけではないです。
ましてや日本の人口は世界の10%を占めますが、CO2排出量は3%だけなので、日本人がいくら減らす努力をしたところで、全体的な影響はほとんどないに等しいです。
中国の排出量は今でも毎年莫大に増加していますが、その年当たりの増加分だけでも、日本の排出量全量を超えるので。

欧州の連中は、日本は努力が足りないと抜かしているそうですが、一人当たりのCO2排出量を日本並みに減らしてから言って欲しいです。
が、日本の外交は弱腰だから、これくらいの反論もできないんですよね。

2021年7月25日日曜日

京大 おどろきのウイルス学講義 / 宮沢 孝幸

宮沢先生は、関西限定テレビ番組「そこまで言って委員会」にウィルスの専門家として度々出演なさっておられるので、関西では有名な方です。
昨年からの武漢ウィルス対策で、政府の専門家会議にも参加されていたそうですが、ウィルスの専門家として本当のことを言い過ぎて、ウィルスの専門ではない医学界の権威や官僚から疎まれて、メンバーから外されたらしいです。
今の新型コロナウィルス騒ぎが、厚生労働省の省益確保のための人災である所以ですな。

本書では、あまり武漢ウィルスの話は詳しくは書かれていませんが、コロナウィルス全般とその中でも武漢ウィルスの位置付けなどを説明されています。
ウィルス全般の話を書かれているので、他のウィルスの説明にもページを割かなければいけいないため、どうしても武漢ウィルスの説明は減ってしまうということですね。

ウィルスが生物の進化に深く関わっているという話は、とても興味深かったです。
雑誌「ムー」8月号が、この本に書かれていることと重複する特集記事を掲載していますが、ムーの方に「細胞はウィルスを排除する仕組みを持っているが、特定のウィルスは侵入を許す仕組みになっている。細胞とウィルスはセットで生まれて来たのではないか」というようなことが書かれていて、興味を覚えたのですが、本書ではその辺りに類することは書かれていないので、雑誌ムー編集部の先走りなのかも知れません。

爆発する宇宙 138億年の宇宙進化 / 戸谷友則

我々が住む宇宙はビッグバンと呼ばれる爆発に始まり、超新星と呼ばれる巨大恒星の爆発で様々な物質が作られ、それによって我々も生まれてきたと。
その成り立ちを詳しく解説された書です。
宇宙について興味がある方には面白い本だと思います。