600ページの超大作ですが、あまりにも面白いは、文章のテンポが軽快でドンドン読み進んでいけるは、であっという間(4日間)で読み終えてしまいました。
史実をキチンと考証されている木下氏ですが、本作はかなり創作を入れている感じです。
まあ、織田家で出世する以前の藤吉郎に関する正確な資料なんて存在しないから、想像で書いても「これが史実だ」と言われれば、反論もできないですが(笑
後書きで「自分なりの太閤記を書こうとしても、すでに多くの先人によって有名なエピソードや戦は使い倒されている」として、これだけ様々な作家に書かれている豊臣秀吉という人物は、もう独自のアイデアで描く余地がない中で、氏はしっかりと新しい木下昌輝独自の秀吉像を構築していることを賞賛されていますが、私も全く同じ感想を持ちました。
これは戦国時代小説が好きな方は、是非読んでおくべき一冊です。