2006年1月12日木曜日

里見 義堯

PHP文庫刊 小川 由秋 著
南総の里見家というと、滝沢馬琴の八犬伝のイメージが強いせいか、戦国時代の里見家を主人公とした小説は少ないと思います。
作者もそれを感じていて、敢えて里見家の興亡を描こうと思われたようです。
里見家は清和源氏の新田氏の直系だそうで、安房を領国として獲得した義実を初代とし、義堯は5代目の当主になるそうです。
小田原の北条家が関東の覇権を狙って、武田氏、上杉氏、佐竹氏などなど関東の大名と競い合っていた頃の物語で、常に北条との戦に明け暮れていたようです。
里見家は徳川の世になってから、廃嫡の憂き目にあっていますが、偽の系図で源氏を名乗った徳川家にしてみれば、源氏の嫡流である里見家は目の上のたんこぶだったのかもしれません。
ちなみに江戸時代の最後まで大名家として残っていた源氏は佐竹氏だけですが、佐竹氏も途中で藤原氏を婿養子としていますので、実際に男系が途切れることなく続いた源氏の大名は、里見氏で最後だったのかも知れません。



2006年1月10日火曜日

UNTED / NINE

Burn誌でリリースを見ていたのですが、Amazon.co.jpで検索掛けても見つからず、買いに行くにもなかなか機会がなく、やっと今日になって日本橋のDescPiarで買って参りました。
J-POPのユのコーナーに2枚も置いてありました。流石だ、偉いぞディスクピア。
ボーカルとドラムが交代になっていますが、RELOADからのコアメタル路線をそのまま継承し、どの曲も冒頭の1小節を聴いただけでUNITEDと判る、独特の重量感溢れるサウンドとリフが飛び出してきます。
日本のメタルバンドって(経済的な理由が主なんでしょうけど)長く続かないことが多いですが、その中で頑固に自分達のスタイルを貫き通しているUNITEDは、日本のロック界の至宝といってよいと思います。


TRAVERS & APPICE / It Takes A Lot Of Balls, LIVE

Amazon.co.jpのお勧めにPat TraversとCarmine Appiceのジョイントプロジェクトのスタジオアルバムとライブアルバムの2枚が出ており、Pat Travers好きの私はもちろん速攻で発注。
かれこれ30年前に彗星のごとく登場して世界的に大人気を誇ったPat Traversにしても、Jeff Beckとのトリオで有名なCarmine Appiceにしても、ここ25年程は大した話題もなく、未だに頑張っていたのか?と思われるくらい久々のアルバムです。いやまあたぶん私が知らないだけで、細々とアルバムは出していたのでしょうけどね。
Liveの方は、ベースにT.M.Stevensが参加しており、そりゃもうえれ〜迫力のライブになってます。スタジオの方は、ちと地味で、秀作という感じ。
そういやT.M.Stevensもしばらくアルバムを出してないような...。




2006年1月8日日曜日

【BMW雑記帳】3HB, 2Drクーペ、さてはて

久々にマガジンX買ってみました。
Auto Carは1シリーズに2ドアノッチバックのクーペのスクープイラストを掲載していましたが、マガジンXは3ドアハッチバックのスクープ写真を掲載しています。3HBの他にロードスターやファストバッククーペも計画に上がっているとか。
さてさて、どちらのスクープが的中するでしょうか?


それはさておき、売り上げと利益が上り続けて笑いが止まらない状態のトヨタですが、マガジンX によるとレクサス・ディーラーの対応の酷さがやり玉に挙げられています。トヨタのディーラーに比べて高級感を出すためはずのところが、客をえり好みするような対応が多いそうな。二昔くらい前の外車ディーラーかいな。
他にも、エコロジーが実際には地球の温暖化を促進することへの警告記事があります。私も前からここで何回か書いていますが、製造時に使用されるエネルギーも考えないと本当の意味でのエコにはならないんですよ。
後は日本車メーカーの部品メーカーに対する扱いについてのレポート。こういう話が出ると、日本車ユーザーは反発するんですが、まあ車メーカー関係の仕事をしたことがない人には想像つきませんわな。最大手の車メーカーが、国内向けと欧州向けとでは部品や材料を変更しているのは割とよく知られたことなのですが、素人は「そんなことしたら量産効果がで安くならないから、してるはずない」と思うそうで。実際には例えばトヨタくらいの販売量があれば、各地の仕様毎に部品や材料を最適化して変える方が、量産効果で安くなるんですけどね。
ちなみにBMWの場合、欧州向けと米国向け、日本向けでは法規制やユーザー嗜好の違いなどの関係で仕様は若干異なりますが、製造台数の絶対数が少ないので各地仕様毎に大幅な(例えばボディの鉄板の厚みや強度の違うものを使用するなどの)変更はコスト的に合わないのでしてないと思います(笑)
最後に個人的に一番酷いと思ったのが、重量税の話です。
最近、車関係の特定財源税類を一般会計に組み込もうという動きがあります。それは完全な憲法違反なので、政府はいかにしてそれを正当化する理屈を付けるかを必死で検討中で、現在は道路財源というのを拡大解釈して、交通関係の各種財源に充当され始めています。
その中で「自動車重量税は、特定財源の中で唯一法的根拠を持っていません。したがって使途を拡大して考えられるのです」という税務署のお答え。
法的根拠を持たない特定財源って...要するに課税自体が違法やん!!むちゃくちゃ話です。

レイジング・アトランティス

ハヤカワNV文庫 トマス・グレニーアス著 嶋田 洋一 訳
本書はamzon.comのeBookでベストセラーになった後、ペイパーバック(つまり紙の本ですね)で刊行され、またまたベストセラーになったそうです。
登場人物同士の会話からすると、この前にもう1〜2冊発刊されていて、その続きなのかなと思ったりもしましたが、これがグレニーアス氏の処女作だそうです。
グラハム・ハンコック氏のアトランティス大陸=南極大陸説に基づいたストーリーで、南米のナスカの地上絵や各地に点在する1万年以上前の高度文明はどこからきたかという謎も、沈没したアトランティスの生き残りが築いたという説も、継承しています。
しかし...2万年前に氷漬けになった装置が(いくら未知の合金製とはいえ)正常に動くかなあ?
ちなみに私は1万年以上前に、現在の物質文明以上に高度な文明があったという説は信じていますが、それが遠くの宇宙から来た宇宙人によってもたらされたという説には、あまり賛成できません。キリストの時代からたった2千年でここまで来たんです。後千年あれば、それら以上の文明を築くことが可能だと思っています。でもだからこそ、1万5千年前に始まった文明が、その5千年後(つまり今から1万年前)に今以上の高度な文明を築くのはわけないはずです。