2012年11月17日土曜日

【Mac mini】mini用のウィルス対策ソフトはノートン先生に戻りました



Macユーザになってから、ウィルス対策ソフトは、
Intego Internet Security Barrier
Symantec Norton Anti-Virus
Kaspersy Security for Mac
Kaspersy Multi Platform Security
と色々と使ってきていて、MacBook AirとWindowsはカスペルスキー2013マルチプラットフォームセキュリティ3年3台版で、パフォーマンス的にもコスト的にも満足しているのですが、Mac miniだけは何故か、前のも新しいのもウィルスデータベースとの接続がうまくいかないことが多かったのです。未だに原因不明なのですが。

古いMac miniを甥っ子にあげることにしたのですが、ウィルス対策ソフトなしで使わせるのも怖いので、値段と信頼性のバランスを考えて、今回ノートン先生に戻ることになりました。
2万本限定の特価品ということと、1ライセンスで3台までOKということなのでリーズナブル&Macのウィルス対策ソフトとしては老舗なので安心感も高い、というのが理由ですね。
でも購入したパッケージはLion専用で、Mountain Lionには対応していませんでした。
ちょっと焦りましたが、Mountain Lionに対応した最新版の体験版をダウンロードしてきて、ライセンスキーを入力したところ無事アクティベートされました。
Mac用のウィルス対策ソフトの購入を考えている方は、この方法でノートンがちょっと安くなりますので、お薦めです。

2012年11月16日金曜日

iPhoneとiPadのモデルチェンジは半年毎になるか?

iPad miniと同時にiPad Retinaが発売になりましたが、The New iPad(日本では「新しいiPad」)から半年程でのモデルチェンジになりました。
これまでiPhoneやiPadは1年単位でのモデルチェンジでしたが、ここに来てサイクルが早まっています。
Android陣営に対抗するためには、1年単位でのモデルチェンジでは遅すぎるためという噂が出ています。
が、今回のiPad Retinaのリリースは、チップサイズがmobile用としては異様に大きなA5Xを、高性能で低消費電力なA6Xに早く切り替えたかったせいではないかとも、いわれています。
私は後者の方が正解なのではないかなと思いますね。

またiPhone5Sが、来年春頃にリリースされるという噂もあります。
こちらも、特許抗争をしているSamsungにCPUチップ製造を委託しているのを、他の半導体製造会社に切り替えられる目処が立ったためではないかという気がします。
Appleに大量のチップを供給するために、Samsungは製造工場にかなりの投資をしているのですが、それがチャラになってしまうとSamsungは大打撃を受けます。
そのせいか、サムスン、アップルへのモバイル・プロセッサ納入価格を20%値上げ?というニュースも出ています。
現状、Appleが必要とするだけの大量のチップを製造供給できるのは、Samsungくらいみたいですから、SamsungとしてはAppleから稼げるだけ稼いでおきたいでしょうね。

半導体製造会社としては台湾のTMSCが一位ですが、既にTMSCは世界中の半導体設計会社への供給だけで一杯一杯で、TMSCに製造委託しているQualcommなどは、端末メーカーが必要とするだけのチップを供給できていない状況です。
なので、AppleがTMSCへ頼むことはないでしょうね。(A6/A6Xの製造を依頼したけど、供給の問題で折り合わなかったという噂があります)

後は、AMDからスピンアウトしたGlobal Foundation、富士通、台湾のUTCなども考えられますが、A6/A6Xの32mmよりも1世代進んだ28mmプロセスでの製造をAppleが望むとしたら、この3社では来年中の供給開始は厳しいと思います。
現在28mmプロセスのチップを大量供給できるとすれば、世界中でIntelくらいではないかと思います。
AppleとIntelの関係を考えると、Intelが製造受諾する可能性はゼロではないですね。
あまり知られていませんが、Intelは半導体製造も何社かから請け負っています。
Appleが設計したチップをIntelが受けるかどうか。
PCの売れ行きが減って、自社チップの売れ行きが減っているIntelとしたら、ラインをキープするためにAppleの要望に応える可能性は高いと思うのですが...果たしてどうなるか。

2012年11月14日水曜日

レキサーメディア USB3.0カードリーダー LRW300URBJP



デジタル一眼レフの撮影データはCFに記録しているのですが、これまではDelkin Deviceという日本ではあまりお馴染みのない会社のFiewWire800で接続するCF専用のカードリーダーを使用していました。
新しいMac miniはFireWire800ポートもありますが、USB3ポートがあり、FireWire800よりもUSB3の方が転送速度は速いので、CFカードリーダーもUSB3対応のものを買ってみることにしました。
このLexarのカードリーダーは、CFだけではなくSDも高速に読み込めるので、有り難いです。

で、XBenchを使って、手持ちのSD/CFとの転送速度を測ってみました。
まずはSD 2種類の結果。

LEXAR MEDIA Lexar SDHCカード 16GB Class10 UHS-1 90MB/s 600x 海外パッケージ LSD16GCTBAS600
Disk Test 40.79
Sequential 62.43
Uncached Write 83.98 51.56 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 114.11 64.57 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 27.14 7.94 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 152.39 76.59 MB/sec [256K blocks]
Random 30.29
Uncached Write 8.81 0.93 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 68.46 21.92 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 821.60 5.82 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 374.20 69.43 MB/sec [256K blocks]

SanDisk SDHCカード ExtremePro SDHC UHS-1 16GB SDSDXP1-016G-J95
Disk Test 13.25
Sequential 35.08
Uncached Write 62.24 38.22 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 57.86 32.73 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 14.52 4.25 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 84.83 42.64 MB/sec [256K blocks]
Random 8.17
Uncached Write 7.63 0.81 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 2.84 0.91 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 540.73 3.83 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 207.15 38.44 MB/sec [256K blocks]

公称の転送速度が2倍違うのですが、シーケンシャルの実測値がほぼ2倍差になり、ランダムはもっと差が付きました。カードリーダーと同じLexarの方がよい結果が出ているのは、それなりに自メーカーのカードに合わせたチューニングがされているからでしょうか?

次はCF 3種類の結果。Lexar USB3とDelkin FireWire800の結果を併記します。
Lexar CFカード 16GB UDMA 7 (1000倍速 150MB/秒)海外パッケージ
Lexar USB3
Disk Test 65.90
Sequential 82.38
Uncached Write 62.50 38.38 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 118.20 66.88 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 50.77 14.86 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 227.24 114.21 MB/sec [256K blocks]
Random 54.91
Uncached Write 19.95 2.11 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 51.23 16.40 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 1246.70 8.83 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 418.47 77.65 MB/sec [256K blocks]

Delkin FW800
Disk Test 66.00
Sequential 86.46
Uncached Write 106.29 65.26 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 99.42 56.25 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 49.92 14.61 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 147.77 74.27 MB/sec [256K blocks]
Random 53.36
Uncached Write 20.16 2.13 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 45.49 14.56 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 1255.19 8.89 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 389.82 72.33 MB/sec [256K blocks]
あら?ほとんど変わりませんね。シーケンシャル読み出し256Kで差が出ているので、実際にデータを読み出す時は差が出そうですが、削除する時は書き込みになるので、その場合はむしろFW800の方がパフォーマンスがいいので、トータルでは変わりがなさそうです。
USB3の理論転送速度は5GbpsとFW800の800Mbpsとは段違いなのですが、このLexar 1000倍速CFの公称がRead 150MB/sで、USB3のシーケンシャル読み出しではそれに近い値が出ていることから、カードの速度ほぼ目一杯と思われます。
FW800の方は、Fシーケンシャル読み出しがFW800の理論値に近い値が出ているので、FW800の転送速度目一杯になっていると思われます。

Sandisk Extreme 8GB 60MB/s SDCFX-008G 400X UDMA CF(コンパクトフラッシュ) 海外パッケージ
Lexar USB3
Disk Test 24.84
Sequential 51.80
Uncached Write 67.83 41.65 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 67.58 38.24 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 25.03 7.32 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 129.41 65.04 MB/sec [256K blocks]
Random 16.34
Uncached Write 31.51 3.34 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 4.82 1.54 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 810.61 5.74 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 232.01 43.05 MB/sec [256K blocks]

Delkin FW800
Disk Test 23.79
Sequential 46.05
Uncached Write 57.47 35.29 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 51.42 29.09 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 23.95 7.01 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 121.11 60.87 MB/sec [256K blocks]
Random 16.04
Uncached Write 27.35 2.90 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 4.80 1.54 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 794.16 5.63 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 320.86 59.54 MB/sec [256K blocks]
こちらもほとんど変わりません。公称60MB/sくらいだと、FireWire800の規格値800Mbpsの上限値まではまだ余裕があるので、USB3でもFW800でもCFの転送速度が上限になってしまうということですね。

Sandisk Extreame DUCATI Edition 8GB
Lexar USB3
Disk Test 9.27
Sequential 52.22
Uncached Write 62.04 38.09 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 57.26 32.40 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 31.71 9.28 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 87.11 43.78 MB/sec [256K blocks]
Random 5.08
Uncached Write 1.36 0.14 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 22.17 7.10 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 1131.09 8.02 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 153.94 28.57 MB/sec [256K blocks]

Delkin FW800
Disk Test 9.31
Sequential 50.45
Uncached Write 60.68 37.26 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 57.89 32.75 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 29.92 8.76 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 82.62 41.52 MB/sec [256K blocks]
Random 5.13
Uncached Write 1.37 0.14 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 22.44 7.18 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 1057.21 7.49 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 220.07 40.84 MB/sec [256K blocks]
買った時には超高速だったDUCATI Editionも、上の2つに比べると今一かなと思っていたら、同じSandiskの400倍速(60MB/s)と差程変わらないパフォーマンスが出ています。公称45MB/sだったと思いますが、ほぼその上限値が出ています。
実際にD3Sで連写した時に連写可能枚数、バッファが一杯になってから空になるまでの時間が、400倍速と変わらないので不思議に思っていましたが、シーケンシャル書き込み速度はほぼ同等ですね。
シーケンシャル読み出しは差が出ていますが。

USB3 外付けHDD バッファロー HD-LBV3.0TU3/N



新しいMac miniはUSB3ポートが4つあります。
前のMac miniでは内蔵HDDの容量が少ないため、画像処理データを処理するために500GBのUSB2 外付けHDDを使用していました。
新しいMac miniの内蔵HDDには、1TBのFusionを選択したので、内蔵だけでも足りるといえば足りるのですが、Nikon D800Eを購入してから、画像データの増大ペースが半端ないので、USB3の外付けHDDを購入することにしました。
容量をどうしようかと悩みましたが、値段とコストのバランスを考えて、3TBにしました。

で、メーカーの公称では、USB2のものよりもUSB3は10倍速いらしいです。
実際に、新しいMac miniで、USB3外付けHDDに画像データを入れてApertureで読み込むと、今までと比べて愕然とするくらい速いです。
Mac mini自体の処理速度差もあるのですが、どのくらい違うのかを、ベンチマークソフトで速さを計測してみることにしました。
計測ソフトは定番のXBenchです。

まずは、内蔵のFusion 1GBの結果。
Drive Type Macintosh HD
Disk Test 401.27
Sequential 258.83
Uncached Write 513.60 315.34 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 554.13 313.53 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 100.11 29.30 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 583.70 293.36 MB/sec [256K blocks]
Random 892.42
Uncached Write 578.79 61.27 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 760.93 243.60 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 1932.37 13.69 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 1083.65 201.08 MB/sec [256K blocks]
ほとんどがFlush領域で計測されたと思われます。
呆れるくらいに速いです。

で、USB3の外付けHDD(バッファロー)の結果。
Drive Type BUFFALO External HDD
Disk Test 103.94
Sequential 160.91
Uncached Write 260.54 159.97 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 242.34 137.11 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 73.87 21.62 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 297.79 149.67 MB/sec [256K blocks]
Random 76.77
Uncached Write 27.32 2.89 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 377.87 120.97 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 120.20 0.85 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 220.60 40.93 MB/sec [256K blocks]
Fusionには及びませんが、こちらも外付けHDDとしてはかなり高速です。

今まで使用していたUSB2の外付けHDD(バッファロー)の結果。
Drive Type SAMSUNG HD501LJ
Disk Test 38.98
Sequential 45.64
Uncached Write 42.86 26.31 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 59.90 33.89 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 29.46 8.62 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 73.18 36.78 MB/sec [256K blocks]
Random 34.02
Uncached Write 11.33 1.20 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 116.01 37.14 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 86.31 0.61 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 109.60 20.34 MB/sec [256K blocks]
Fusionの10分の1、USB3の3分の1程度ですね。
USB3ともっと大差が付くかと思いましたが、HDD自体の速度がボトルネックになっていて、この程度の差なんだろうと思われます。
それでも体感速度は全然変わりますけどね。

参考までに、TimeMachine用にしている、FireWire800接続のDrobo S(2TBx2 500GBx2)の結果。
Drive Type TRUSTED Mass Storage
Disk Test 25.64
Sequential 20.87
Uncached Write 57.39 35.24 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 32.67 18.48 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 8.20 2.40 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 46.12 23.18 MB/sec [256K blocks]
Random 33.23
Uncached Write 25.57 2.71 MB/sec [4K blocks]
Uncached Write 28.76 9.21 MB/sec [256K blocks]
Uncached Read 46.43 0.33 MB/sec [4K blocks]
Uncached Read 40.08 7.44 MB/sec [256K blocks]
RAID構成のせいか、内蔵しているHDDが5400rpmのタイプなので、そこが遅いのか。
Firewire接続にしている意味はあまりなさそうですね。
最新のDroboはUSB3対応のものがあるのですが、USB3を活かせるパフォーマンスが出るんでしょうか?

以上の結果から、Fusionを選択して正解だったということが判りました。
外付けHDDにUSB3対応のものを選んだのも正解ですね。
Thunderbolt対応のHDDがもっと安くなってくれば、そちらも考えたいです。

2012年11月11日日曜日

鉄で海がよみがえる / 畠山重篤



広島の牡蠣養殖をしている人達が、森林の整備や植林をしている話は知っていましたが、気仙沼の牡蠣養殖の方も同様に森林の植樹をし保護することで、牡蠣の成長を促進していることは初耳でした。
本書の筆者は、気仙沼で牡蠣養殖をされているのですが、養殖場のある湾口の上流の森林と海の生物の成長の関連について調べて、森林から海へと流れてくる鉄分が決め手であるという学説があることを知り、それの追跡調査をされているとのこと。

沈没船がよい魚礁になることは知られていますが、鉄製の船でないと駄目だそうで、ジュラルミン製の戦闘機などは全く海藻類が付着せずに、海の中でも綺麗なままなのだとか。
鉄と炭素を混合したものを海に沈めるだけで、植物性プランクトンが増え、それを食べる動物性プランクトンが増え、それを食べる魚介類が増えると。
また海の植物性プランクトンは、地球の二酸化炭素->酸素生成の大半を担っており、植物性プランクトンが増えることで地球の二酸化炭素の増大を防げます。

この学説の正しさが確認され、世に広まれば、二酸化炭素の増大を防げ、かつ食料問題も軽減されることになります。
海藻類から糖類を生成し、それからアルコールを低コストで得ることも可能なので、燃料問題も解決しそうです。
資源問題が解決できれば、世界は平和になる...のかな?

ARMの一人勝ちになりつつあります

Apple、MacのCPUをIntelから自社製へ切り替え?

AMDがARMコアサーバーCPUを開発

米半導体クアルコム、時価総額でインテルを逆転

Appleは先日発売をしたiPhone5とiPad Retinaで、独自設計のARMアーキテクチャCPU A6/A6Xをリリースしましたが、これは5年程前に買収したPA Semiが開発したものと予想されています。
ARM本家が設計したものよりも低消費電力で高いパフォーマンスが実現できているようで、それならばMac用のCPUもPA Semiに開発させようという色気を出しても不思議ではないですよね。
PowerアーキテクチャからIntelアーキテクチャに移行するに当たって、AppleはIntelから優先的に新CPUを割り当てて貰ったり、ボリュームディスカウントを引き出したりしているらしいですが、それでもIntel CPUは高コストなのは間違いないですしね。

AMDはIntelアーキテクチャのCPUを造り続けていますが、Intelになかなか追いつけずにいます。
クラウド時代になり、サーバ用の低消費電力で高パフォーマンスで低コストなCPUが求められており、IntelアーキテクチャでそういうCPUを開発しようとしていたAMDですが、ここへ来てARM 64bitアーキテクチャで、そちらの用途への対応をすることにしたようです。
独自設計にするのかと思ったところ、CPU本体はARMのIPを使い、自社設計のGPUと組み合わせたものをリリースするようです。
完全に独自設計をするのは時間が掛かるので、まずは標準設計を採用して、ARMアーキテクチャの売れ行きがよければ独自設計に切り替えて行くのかも知れません。

QualcommはARMアーキテクチャの独自設計CPUを開発しています。更に、AMDがATIを買収したときに儲からないと判断したモバイル向けGPU部門を買収していて、そのGPUアーキテクチャを開発し続けています。
Android時代になって、このQualcommのチップは人気で、ほぼ一人勝ちの状態になっています。
Android向けには、TIのOMAPやNvidiaのTigraもありますが、なかなかQualcommに追いつくことができていません。

ARMアーキテクチャが、Intelアーキテクチャや他のに比べて、格段優れているかというとそんなこともないのですが、設計データ(IP)やアーキテクチャライセンスをチップメーカに販売するという点が、チップメーカや端末メーカからすると、自由度が大きく自社製品の都合に合わせたものにしやすいのが作れるので、64bitのARM CPUがIntelのCPUに匹敵するパフォーマンスを出せるようになれば、間違いなくチップメーカやPC/端末メーカは一斉にARMアーキテクチャに移行するでしょう。
その時までにIntelがどういう手を打ってくるか。黙って見ているわけないです。