2001年7月22日日曜日

大口径望遠レンズを開放で使う

ということで、今回はどんな下手でも綺麗にできる背景処理方法、「大口径望遠レンズを開放で使う」についてです。
では具体的に大口径望遠レンズというと、どれくらいのスペックになるでしょうか?通常はサンニッパこと300mm/f2.8くらいでしょうね。これがポートレートでの定番レンズになったのは、バストアップ(上半身)からドアップ(顔だけのアップ)で、被写界深度が最低限確保され、かつ背景が目一杯ボケてくれることにあります。もちろん、レンズの設計・製造技術が向上して、比較的安い値段で買えるようになったことも大きいでしょうね。
この作例として、ギャラリーの「撮影会」−>「2000年1月22日」を参照して下さい。最初の3枚がサンニッパ(てれあぽ様)で撮影したものです。1枚目が1段絞ってf4、2枚目はたしかf8まで絞ってたかな?、3枚目は開放です。
��枚目の場合、開放ですが、被写体との距離があるので、一応顔全体が被写界深度に入っており、かつ背景が完全にボケて単純化されています。1枚目はちょっと絞っていますが、やはり被写体が充分に被写界深度に入っており、かつ背景がボケて単純化されています。2枚目の全身になると、被写体をシャープにするためには、ある程度絞る必要が出て来て、ご覧のように背景が煩くなります。
これを85mmクラスやそれより短いのでやろうとしても、被写体の顔の部分を充分に深度に入れるようにすると、背景が全然ボケてくれません。背景をボカすために、開放でアップを撮っている人が多いですが、その場合顔もボケボケになりますから、本末転倒ですね。よく写真雑誌とかで、レンズの作例としてそういう写真が出ていますが、作品としては被写体をボカすことにはあまり意味がありませんので、止み雲に真似をしても意味がありません。
全身を撮る場合に、開放で被写体の深度を充分に確保して、かつ背景をボカして潰すには、600mm/f4クラスが必要になると思います。いずれにしても、300mmクラスのレンズであれば、背景がどんなに煩くても、ボカして単純化してくれますので、背景処理のできない人は、サンニッパを買って、バストアップ〜ドアップを開放で撮れば、間違いありません。別にてれあぽ様でなくて、シグマやトキナーで充分です。



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