2004年2月27日金曜日

ディック作品集 ペイチェック

ハヤカワ文庫SF フィリップ・K・ディック著 朝倉久志・他役
映画化される表題作を中心に、ディックの各年代の短編を納めた短編集です。映画公開に合わせて新たに編集されています。


実はSFファンの癖に、何故かディックの作品は避けて来てたというか、読む機会がなかったんですよね。けどこの本の後書きで、あのSF映画の金字塔「ベイブレード」の原作が「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」だったり、このblogで感想を書いた映画「マイノリティ・レポート」の原作を書いていたりと、彼の作品が映画の原作として多く取り上げられていることを知りました。
残念なのは、これらの映画をディックは観ずに亡くなったことでしょうね。天才は死んでから評価されるということが多いのですが、ディックも亡くなってから評価が高まったような所があり、不遇の作家と言えるかも知れません。
いずれにしてもディックのこの作品集には、時代を思わせる旧さもあるのですが、文学として伝えるべきメッセージをしっかりと備えた作品が並んでいます。

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