2004年6月11日金曜日

スパイナー 危険地帯

ハルキ文庫 柘植 久慶 著
傭兵と特殊部隊に在籍経験がある(ということは実戦の経験も豊富ということでもあるのですが)数少ない日本人である氏の小説は、経験に基づいた本格的な戦闘シーンが眼目になります。
が、主人公の普段の生活態度も、「常在戦場」という戦国時代の武士の心得を、絵に描いたようなものです。
現在の日本も、いつテロに巻き込まれるか判らない状況です。常に回りに注意を払い、何が起ころうともすぐに冷静に対処できるように心構えが必要ではないかと思います。

ところで作者の名字である「柘植」というのは、伊賀上野にある地名なのですよね。氏は愛知県の出身だそうですが、ご先祖は伊賀上野の柘植村だったのではないかという気がします。伊賀忍者の子孫が傭兵というのはできすぎな話のような気もしますが。
でも伊賀忍者の忍術宗家の元には、世界中から教えを受けに来る人がいて、その中には米軍の特殊部隊の教官までいるそうなので、滑稽な話とは言えません。

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