光文社文庫刊 町田 富雄 著
徳川四代将軍家綱から七代家継までを描いた歴史小説です。
四代から七代までといっても、話の主人公は六代家宣です。
実際にあったことを忠実に描いてると思いますが、犬公方で有名な五代綱吉の治世には、立て続けに天変地異が起こっていたのですね。
これが天皇であれば、天変地異が続いただけで「不徳の致すところ」となって退位するのですが、将軍となるとそう簡単には隠居できないようです。綱吉の母が栄華に固執して、とても引退など許して貰えなかったのでしょうけど。
家宣は将軍になってから4年後に亡くなっているため、あまり歴史小説や歴史ドラマには登場しないのですが、この小説を読む限りではかなり魅力のある人物のようです。新井白石を重用していることからだけでも、納得のいくところです。
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