2005年4月18日月曜日

消された覇王 伝承が語るスサノオとニギハヤヒ

河出書房新社刊 小掠 一葉 著
全国の神社の祭神と社伝を調べ、記紀の嘘を暴く、というのがメインテーマになっています。
内容は非常に充実していてて、資料としての読み応えがありますが、そこからの推理がちょっとこの程度でいいのかなと疑問を感じなくはないです。が、著者は「伝承の元になった人物は必ず実在する」という立場なので、そういう観点を前提とするなら、考証はきちんとされていると思います。
ただ、蘇我氏がニギハヤヒの子孫である物部氏を滅ぼし、スサノオを歴史から抹殺した、という点だけは同意しかねるんですよね。「蘇我」は元々「須賀」から来ており、スサノオの直系子孫というのが無視されているので。


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