扶桑社ミステリー刊 アーヴィング・ウォーレス著 青木 久恵 訳
望みを絶たれた人は藁をも掴む。イエスの古文書で、キリスト教で信仰されている奇跡がただの誤訳であるという話を盛り込みつつ、結局は信仰の尊さを説いたウォーレス氏ですが、本作でもルルドの泉伝説は根拠のない協会ぐるみの詐欺であることを解きながら、最後には聖母マリアの奇跡を見せてくれます。
人は見たいものを見、信じたいものを信じる。海皇記でファンがいったせりふですが、実際、人はそういう行動しか取りません。そのために嘘がまかり通り、真実が失われていく世の中になりつつあります。
0 件のコメント:
コメントを投稿