角川文庫刊 ダン・ブラウン著 越前 敏弥 訳
う〜〜〜む、これが世界的なベストセラーになったのは、表紙がモナリザでタイトルが「ダ・ヴィンチ」だからか?
ちなみにモナリザはほとんどストーリには関係ありません。キーの一つではありますけど、上巻の最初の方に登場してそれっきりですね。モナリザそのものに秘密が隠されているわけではないです。
ダ・ヴィンチは重要な役割をしていますが、この小説の中心はイエスでありマグダラのマリアです。
この小説では、カトリック教会が権力を保持するための道具であり、そのために本当のキリストの正体と教えを全くねじ曲げて自分達の都合のいいように改変してしまっていることを伝えています。
バチカンの成り立ちは、ローマ帝国の支配者が増え続けるキリスト教徒に抗しきれなくなったときに、逆にそれを利用して教徒を支配するためにローマ教会を作ったことに始まります。
ローマ帝国が滅びた後もバチカンはその権力を保持し、その時代で一番権力があった王国の国王にローマ皇帝の称号を与えることで、地位を保っていたのです。ナポレオンが皇帝を名乗れたのも、バチカンがローマ皇帝の称号を与えたからです。
本当のキリストの正体とはなんだったのでしょう。キリストがローマの判事に裁かれるとき、判事は「ユダヤの王よ」と呼びかけます。その意味がこの小説を読んで理解できました。
これ以上は、この小説の謎解きを書くことになるので、ここまでにしておきます。
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