2006年3月1日水曜日

ソースコードの反逆―Linux開発の軌跡とオープンソース革命

ASCII刊 グリン・ムーディ(Glyn Moody)著 小山 裕司 訳
2000年までのオープンソースの歴史を開発者のインタビューと共にまとめた1書です。
この本の最後から既に5年以上が経過していて、オープンソースはブームからコンピュータ界の常識になりつつあります。
とはいえ、オープンソースと商業を成り立たせることは、未だに確立されたとは言い難く、オープンソースを標榜している各社は苦戦が続いているんですね。
私も普段はTurboLinuxを使っていて、Windowsも含めてブラウザのMozillaやFirefox、メーラーのSylpheedやThunderbirdを使っているし、このblogを運用しているレンタルサーバーはLinux + Apache + PHP + MySQL + Nucleusとオープンソースなものばかりです。
しかし商業的に成り立っているのは、デュアルライセンスを導入しているPHPのZend社とかMySQL社やQtのTrolltechくらいではないかと思います。
TurboLinuxにしても、オープンなOSの上にClosedなソフトを載せることで、利益を得ている感じですしね。
ソースが公開されていて、それを自由に触れるというのは素晴らしいことです。私も以前余暇に時間が多く割けていた頃は、Linux kernelや自分で使っているオープンなコードを覗いて不具合を修正しようとしたりしていました。まあ残念ながら、コミュニティに貢献できる程のことはできませんでしたが。
しかし、そのオープンなソースを製造するためには、能力のある人の多大な時間が必要です。その人達が生活するために、オープンなソースでお金を稼げるかというとなかなか稼げていません。
RMSは寄付という制度で生活費を稼ごうとしましたが、必ずしも成功しているとは言い難いです。Microsoftの設け主義が非難されるのも仕方がない面はありますが、有償であるが故にこれだけ普及するだけのものが作れるとも言えますしね。




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