2008年7月9日水曜日

訓読みのはなし 漢字文化圏の中の日本語 / 笹原宏之



他国語の文字を自国語で読む「訓読み」。世界的にも他に例がないとも言われるくらい珍しいことなのです。その「訓読み」に関して色々と雑学的にまとめた感じの本です。
で、他に例がないと言われるのは、単純にそういう人達の知識不足のようで、本書によれば元々古代朝鮮で行われていた手法が日本に輸入されただけらしいです。今でも韓国/朝鮮語にはその名残があるらしいです。他にも、中国漢字文化圏であったベトナムにも訓読みに似たものがあるとか。

更に西洋でも楔文字を自国語で読む例があったそうです。基本的に楔文字は表音文字なはずなので、「Apple」とかいて「りんご」と読むようなことが行われていたということですね。

後、興味深かったのが、元々漢字は表意文字であると同時に表音文字で、1字1音節が大原則で、訓読みはその大原則を破っているのですが、古代中国でもその大原則を破る読み方をする漢字があるそうです。

などなど訓読みにまつわる興味深い話が満載です。


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