先週に引き続き、BMWネタではなく、不況ネタです。
HONDAのF1撤退に続き、スズキとスバルがWRC参戦を休止or撤退することになりました。
スズキは昨シーズンからの参戦で、WRCに参戦できるだけのベース車を造れるようになり、そのベース車である市販車でも足回りのセッティングが素晴らしいという評判が高かっただけに、惜しまれます。とはいえ、スズキは本来なら大掛かりな世界レベルに常時参戦するには、まだまだ企業規模も売上高/利益も足りないのは確かなので、市況が好転するまでは「休止」になるのは仕方がないですね。
しかしスバルとしたら、世間的に見てもスバル=WRCなイメージなので、それを止めてしまったら、企業イメージが保てるのか?というのが一番の心配です。レースを続けずに「走りの気持ちよい」イメージを、ユーザーに与え続けられるのか?という問題です。
おまけに軽自動車は開発を止めてダイハツからのOEMに全面切替することが決まっています。そこへ更にトヨタとの共同開発中であった小型FRスポーツカーも開発を一時中止になり、スバルはこれから一体何を製造して販売するの?という状況に陥っています。レガシィとインプレッサだけでやっていけるわけもないですし。
トヨタは工場の建設予定を延期など、大幅に設備投資を減らすそうです。このままだと来期は赤字に転落する見込みになったからだそうです。
けどね、トヨタは内部留保金が何十兆円もあって、例え毎年1000億円の赤字を出し続けても、倒産するのに数十年掛かるんですよ。景気のいい時でも、労働者をサービス残業で過労死するほどこき使い、協力会社の財務状況を監視しながらギリギリまで値段を買い叩き、毎年兆単位の利益を上げ続けて来たわけです。
その貯め続けた利益を、こういう時こそ放出しなかったら、いつ使うのでしょうね?世界でも有数の大企業が、こういう時こそ率先して設備投資を行い、金を放出して市況の活性化を図るのが本当じゃないでしょうか?
企業というのは投資家個人の利益も守る義務がありますが、社会に貢献するという義務もあります。昔は貴族が「社会に貢献する」という義務を背負っていましたが、今は企業が背負っています。
ま、自社の従業員の過労死を、裁判所から労災認定された時に「TQC活動に残業代を払わなければならなくなると、日本の企業はどこも生き残れない」などとほざく会社ですから、"noblesse oblige"なんて言葉も知りはしないんでしょうけどね。
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