2011年8月15日月曜日

大わらんじの男(四) 八代将軍 徳川吉宗 / 津本陽



将軍となって、幕府の財政や体制を徐々に改革していく過程が、第四巻目です。
江戸時代の年貢というのは、六公四民が多いと聞いてしましたが、天領に関しては三公七民という低い年貢率だったとか。それも代官が豪華接待や袖の下と引き替えに、作付けが方策でも不良という扱いにして年貢率を下げていたのだとか。
それをきちんとチェックする体制が幕府になかったというのも不思議ですが、世襲が当たり前になっていたため、代官もやりたい放題だったということなのでしょう。
この改革で吉宗が苦労したのが、役人が不正を働かないようにするシステムをどうすれば構築できるか、だったようです。自分達の懐を潤すために、幕府の財政危機を招いていることには気付かない、気が付いたとしても自分さえよければいい、という状態だったみたいですからね。
この辺りは現代の役人の姿勢も変わらないから、時代の問題というよりは、人間の本質みたいなものなのですかね?

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