天地明察(下) (角川文庫)
冲方丁の書く時代小説、否、歴史小説など想像できなかったのですが、この題材であれば納得です。
それにしても、改めて冲方氏の文章のうまさに引き込まれてしまいました。上下二巻を一気に読んでしまった。
今日に和算と呼ばれる、日本独自の数学が、非常な発達をしていたことは聞き及んでいたのですが、これ程のものとは。
ペリーの黒船来航時に、武器や船の技術で大幅な遅れを取っていた日本ですが、数学や経済学は世界でも頂点にあったのですよね。
残念ながら、世界の状況を知らない日本人は、明治の世に欧米に習えに進み、優れたものを一度捨て去ってしまっています。
世界において日本はどうあるべきかを問われている昨今、日本古来の優れたものを再発掘し、それを見直すことが鍵なのではないかと、本書を読んで思ってしまいました。
ちなみに、コミック化もされていて、連載中です。秋には映画も公開になるとか。
天地明察(1) (アフタヌーンKC)
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