2014年3月29日土曜日
分子からみた生物進化 DNAが明かす生物の歴史 / 宮田隆
書店の科学書コーナーに山積みになってまして、発刊も今年の1月と新しく、ここ暫くDNA関連の書籍を読んでないなぁ、最新の研究の面白い話が書かれているかなぁ、ということで買ってみました。
これは面白いです。Amazonの生物関連の書籍でベストセラー1位になっているみたいですが、当然だと思います。
しかしこれを読むと、生物の進化ってのは、結局はただの化学反応の結果に過ぎないという気がしてきます。
その反面、DNAの分裂複製時にわざとエラーすることを許容して、それにより進化する仕組みになっていることに対して、やっぱりこの世を創った神様が実在するんじゃないだろうか、という気にもなります。
環境に適応するためにDNAが変化するのではなく、DNAは常に変化していて、その中でその時の状況や環境により適合しているDNAが生き残る、という運頼みの仕組みではあるんですけどね。
我々の染色体は、ジャンクDNAという意味のない部分が大半の理由が不明とされているのですが、DNAが絶えず入れ替わっている内に、ジャンクDNAが意味のあるDNAに生まれ変わったりすることもあるのかなぁ。
結構分厚い書物なので、興味深い話も盛りだくさんなのですが、一番面白いと思ったのがヒトの目の色識別細胞で、赤だけはX染色体にあるんだそうで。
しかも(本書では白人についてしか書かれていませんでしたが)検知する波長異なる2種類(557nmと552nm)の遺伝子があるそうで、女性の場合はこの2つの波長を検知する色視覚細胞を持つヒトがいるとか。
まだそれ以外の女性や男性にについても、必ずしも赤を同一に検知しているわけでない場合があるんだそうで。
日本人の場合はどうかは判りませんが(ちょいとググってみたけど見当たらない)、写真仲間とレンズの映りについて語っていると、色の感じ方に微妙な個人差があるのは明らかなので、日本人の場合でもヒトによって感じる周波数が異なるのかも知れません。
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