2015年6月21日日曜日

【くるまのおと】過ぎたるは及ばざるが如し

新型Deminoに搭載のSkyActive-G 1.3Lエンジンは、先代Demio後期に導入されたSkyActive-Gに比べると、SkyActive-Gとしての要素が減っています。
圧縮比は14から12に下げられていて、14はやはりやり過ぎだったらしく、燃焼の安定性を優先して12に落とされています。
4-2-1の等長タコ足排気系は、4-1に変わっています。しかも等長ではないっぽいのですが、エンジンの搭載位置を前に持っていくために、排気系を小型軽量化して、クルマ全体としてのまとまりの方を優先しています。
圧縮比を12に落としたので、排気系VVTは不要になり、吸気系VVTは電動から油圧に変更し、コストを削減しています。
一見コスト削減優先のように見えるのですが、圧縮比14は、今の技術ではまだ安定しての実現は無理で、早過ぎたということらいいです。
結果、圧縮比を12に落とすことで、トルク特性を改善し、レスポンス特性を改善し、燃費を改善し、コストを削減し、重量と大きさを削減していると。
カタログで派手に謳える技術的な特長ではなく、実用的な性能を高めることの方を優先しているわけですね。

タイヤサイズは185/65R15と185/60R16ですが、このクラスとしては普通の方ですね。
ラジアル時代になってから、インチアップして扁平率の低いタイヤに履き替えて、走りをよくし、デザイン的にもかっこよくというのが流行だし、それがドンドンとエスカレートして、高級車では扁平率30にまで行ってしまっています。
元々は、バイアスタイヤの扁平率100を超えているタイヤから、扁平率80のラジアルタイヤに履き替えると、走りはよくなり、乗り心地もよくなり、燃費もよくなり、といいことずくめでした。
それが扁平率を低くしてぺっちゃんこなタイヤにすると走りがよくなると勘違いされて、エスカレートしていってしまったと。
実際には、扁平率70-50くらいが一番バランスがよいらしいのですけどね。
そういう意味でも、Demioの標準サイズはなかなかいいところを選んでいると思います。

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