2016年5月19日木曜日

日本語通 / 山口 謠司



平安期の日本語と現代の日本語では、かなり発音が異なっています。
中世期の日本では万葉仮名というもので、当時の発音を記しており、そのお陰で当時の人達の発音が現代でも正確に分かるのです。
#その点、半島国家では第二次世界大戦後まで漢文の文書しかなかったから、昔の半島の発音はおろか言語自体もどういうものだったかは全く不明。
日本では漢字の読み方に複数の読み方がありますが、本来漢字は一字一音節という大原則があって、古代日本人はそのことを知らなかったのか、知っていたけど便利さを優先したのか不明でしたが、どうも本書によると後者のようです。
音読みも、呉音、漢音、宋音の三種類の読み方があるのですが、その命名の通り「呉」の時代に入ってきた読み方(因みに昔は着物のことを「呉服」と言いましたが、これも元々は呉の服装だったからだそうで)、「漢」の時代(正確には隋〜唐の頃らしいけど)に入ってきた読み方、宋の時代に入っていた読み方なわけです。
新しい読み方が入って来ても、古い読み方が捨てられず、そのまま残ってしまい、更に訓読みも増えていって、今に至ると。
いずれにしても、色々と不思議だと思いつつも何気に使っている日本語の奥深さを教えてくれます。

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