2017年2月1日水曜日
誰が天照大神を女神に変えたのか / 武光 誠
かなり前に、伊勢神宮の天照大神を祭っている神殿の形式が男神を祭る形式なので本当は天照大神は男神である、という説は読んでいたのですが、あまりこのことを取り上げている方はいないんですよ。
なので、本書のタイトルを見て気になり買ってみたのですが…期待外れだった。
本書はそれ程ページ数があるわけではないのですが、なんか読みにくい文章なんですね。
「〜と思われる」「〜であろう」という憶測が続いた後、いきなり「〜である」と結論が出て来る文章のオンパレードで。
憶測から結論を導き出して、その結論から次の憶測を行い結論付ける。
その繰り返しで、文章のどこからどこまでが憶測で、どこが事実に基づいた記述なのかが非常に分かりにくかったです。
まあそういう論法で語っているから、殆どが憶測による推理なんでしょうけど。
唯一、気になったのが、縄文時代の遺跡を人骨の解析で、西日本では婿入りが中心、東日本では嫁入りが中心、中部ではそれぞれが半々、という論文の紹介です。
平安時代まで、京の貴族は通い婚で女性の家に婿が行く形式の結婚を行っていました。
この起源が縄文時代にあるのかも、と思わされました。
筆者もそういう論を論じておられます。
今でも残っている日本の習慣や風俗を調べていくと、その起源が縄文時代にあるのではないかと思わされることが結構あるのですよね。
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