2017年5月10日水曜日

建築から見た日本古代史 / 武澤 秀一



古代建築物の細かい説明があることを期待したのですが、大まかな様式とか配置くらいしか、建築に関しての説明はありませんでした。
どちらかというと古事記の記載と、遺跡調査による結果の整合性の説明が殆どになりますね。
それでも、古事記や日本書記の読み解きについては、かなり納得のできる解釈をされており、参考になりました。

古事記や日本書紀で、天照大神が天孫降臨を命ずる場面は「一書に曰く」となっており、本文には天照大神は登場しないんですよね。
にも関わらず、天照大神が主人公のストーリーが本筋のような扱いになっているのが不思議でしたが、本書の解説を読むと成る程と納得できるものがあります。
ちょっと読みにくい(というか、著者の言いたいことを咀嚼して理解するのに少し時間が掛かった)部分が多々あって、読むのに時間は掛かりましたが、時間を掛けて読んだ甲斐はあったかと思います。

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